「期限付酒類小売業免許」
の活用法
大阪『蔵朱』の「飲み比べセット」

「期限付酒類小売業免許」の活用法大阪『蔵朱』の「飲み比べセット」

日本酒に特化した、大阪・谷町四丁目の居酒屋『蔵朱』。店主の大西正哉さんは、今や全国に広まったイベント「日本酒ゴーアラウンド」の仕掛け人のひとりだ。そんな大西さんの、期限付酒類小売業免許の活用法とは―。


店主・大西さん。格闘技が大好きだからCRASH。酒が大好きだから『蔵朱』。ちなみに落語好きだから店内のBGMは落語。

「免許がおりると聞いたので、とにかく何でもやらなあかんと思ってすぐに申請しました」。国税庁からの発表が4月9日で、免許取得は24日と行動は早かった。

それ以前、4月14日から、時短営業しながらテイクアウトを始めていた。カレーとおにぎり、花山椒醬油漬けやふきのとう味噌などの瓶詰め、目玉は肴9種盛り2000円だ。鶏ハム、合鴨の春巻き、穴子の肝と山椒のパテ、鯖の燻製など、店で人気のメニューを盛り込んだ。フェイスブックで告知するとすぐに常連客から注文が入った。その際、「何か合う酒を教えて」とリクエストされることが多かったから、酒も合わせて小売りできる免許は渡りに舟だった。


店で人気のメニューを盛り込んだ、肴9種盛り2000円。

当初は、「店にある酒どれでも1合売りします」という量り売りスタイルで始めた。色んなタイプを飲めるからと4合瓶や1升瓶より、1合ずついろいろ買って行く人が多いのは、『蔵朱』の客なら当然だろう。普段、店売り1合1000円~の酒をテイクアウトでは600〜800円で提供していた。「でも、酒は一般の小売りと同額で仕入れるので、町の酒屋とは違う付加価値を付け、少し値段を上げて売らないと意味がない」。そして『蔵朱』の強みを活かせる方法として考えたのが、"飲み比べセット"だ。

酵母違いや醸造年度違いの"飲み比べ"セットを家吞みに。

例えば、「玉櫻 生酛純米」の米違い飲み比べ(山田錦・五百万石・改良雄町)各1合2000円。他にも、「日置桜 純米吟醸」の酵母違い飲み比べ(6号・7号・9号酵母)や、同じく「日置桜 生酛純米」醸造年度違い飲み比べ(25年・26年・27年醸造)など計4メニューを用意。「日本酒を広くというより掘り下げる提供の仕方をしてきた」この店ならではのアイデアだ。

4月24日以降、非常事態宣言解除まで毎日、数セットの注文が途切れることはなかった。肴9種盛り2000円と、飲み比べセット2000円、しめて4000円は、普段の『蔵朱』の客単価に近い。

肴盛りは、6月末で販売終了したが、酒の飲み比べセットは、希望があれば半年間の免許有効期間内は販売予定(〜10月24日)。週1日出勤などテレワーク中の常連客にとっては、"自宅で蔵朱遊び"は、晩酌の楽しみのひとつになっているようだ。(写真・文/団田芳子)


久保本家「生もとのどぶ」仕込みタンク違い5種(各1合)4000円。このほか、玉櫻酒造「生もと純米」米違いを3種飲み比べ(各1合)2000円も。

店舗情報

【住所】大阪市中央区南新町2-3-1 スタークィーンビル2F
【電話番号】06-6944-5377

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