農家とレストランがつながる
マッチングサイト『farmO』

農家とレストランがつながるマッチングサイト『farmO』

「100年先もつづく、農業を」というコンセプトを掲げ、農薬や化学肥料不使用・有機栽培といった、環境負荷の小さな農業の普及を目指す野菜提案企業『坂ノ途中』。2017年にスタートさせたのが、オーガニック・エコ農業に取り組む農業者と、飲食店や小売店らバイヤーをつなぐマッチングサービス「farmO(ファーモ)」だ。

登録や年会費が無料、受発注システムや配送料が大手業者より2割程度安く抑えられるなど魅力的なサービスが人気を博し、サービスを開始して3年目となる2020年7月現在、生産者590件、バイヤー320件が登録している。

サイトの掲示板が軸になり、交流し、取引が始まる。

新型コロナウイルスの感染拡大が、生産者と飲食店を直撃した今年4月、「farmO」はどう対峙したのか。

「生産者さんの中には、飲食店や学校給食の供給がメインで販路が途絶えた農家さんもいました。『farmO』のサイトには自由に書き込める掲示板があります。そこで農家さん自らが、この野菜を売りたいといった投稿をする。一方で飲食店側からは、市場に流通しないオーガニックの農産物を探しているといったコメントも。両者がマッチングして新たな取引につながるケースもありました」と広報の横澤真弓さん。多品種少量栽培を得意とする小規模農家と、量は必要ないが珍しい野菜やハーブなどを使う個人経営のレストランのニーズがうまく結びついた。 


京都府下、関西圏、四国、九州、長野、北海道などの新規就農者からベテランまで多彩な顔ぶれ。市場に流通しない伝統野菜など多品目少量栽培の野菜を、注文を受けてから収穫する。

「また母体の『坂ノ途中』は、『farmO』以外にもさまざまな事業をしています。自粛期間中、レストランやホテルなど法人向けに野菜を卸す事業はやはり厳しかったのですが、反対に一般のお客様向けの野菜セット宅配事業は、ステイホームの需要によって注文が増加しました。そちらの宅配用にと、販路が途絶えてしまった農家さんの野菜を普段より多めに発注することもしていました」。

一般家庭への宅配や、レストランへの卸しと多様な販路を持っていたことが、リスク分散となり、農家の危機を救った好例だ。(文・脇本暁子)


2017年1月にサービス開始。登録料、基本使用料無料で利用できる。 https://www.farm-o.net/

農家とレストランがつながる
マッチングサイト『farmO』

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