こんなテイクアウトには許可がいる!

こんなテイクアウトには許可がいる!

営業は再開したけれど、テイクアウトも継続するぞ!という飲食店の方々に、少しずつ日常が戻りつつある今だからこそ知っておいていただきたいのが、「実は...」な営業許可のこと。

ファーストフードや持ち帰りのお弁当など、テイクアウトは今までも日常的なものだった。けれど案外知られていないのは、「その場で調理し、お店で手渡し(もしくは出前などの配達)」するのが鉄則だということ。作り置きをよし、とはしていないのだ。その上、「すぐ食べてもらう」ことが前提なので、大手牛丼チェーン店は持ち帰り商品の消費期限を2時間としている。

つまり、テイクアウトの大原則は、「作りたて」で「すぐに食べる」もの。時間が経てば経つほど"安全"ではなくなるということを、お客様に理解していただくことが大切だ。

「飲食店営業許可」だけで売ってはいけないもの

「作りたてを、お店で手渡しし、すぐ食べていただく」商品ならば、基本的には「飲食店営業許可」があればテイクアウトは今日からでも始められる。
けれど、なかには「飲食店営業許可」だけでは売ってはいけない商品もある。例えば。
レストランのシェフが、クッキーやケーキなどのお菓子を商品として販売する場合。これには、「菓子製造業」の許可が必要。

うどんや蕎麦を手打ちするお店が生麺を販売する場合は、「めん類製造業」の許可がいる。

「熱々を食べてほしい」という気持ちから、煮物やスープなどを真空パックにして、自宅で温めて食べてくださいね、という商品は「そうざい製造業」の免許がなければ売ることができない。冷凍したものを販売するには「食品の冷凍または冷蔵業」の免許がいる。

つまり、イタリアンで「生パスタと作り置きのパスタソースのセット」を売る場合は、「めん類製造業」「そうざい製造業」と二つの免許が必要となるのだ。

覚えておきたい、9つの「営業許可業種」

食品衛生法で定める「営業許可業種」は34業種ある。その中で、飲食店のテイクアウト商品に必要となりそうなものは、この9つだ。

  • 菓子製造業 クッキー、ケーキ、アメ、チョコレートなどの「菓子」類
  • アイスクリーム類製造 アイスシャーベットやアイスキャンディーも含む
  • 乳製品製造業 チーズ、クリーム、バターなどの乳製品
  • パン製造業
  • 食肉製品製造業 ハム、ソーセージ、ベーコン、パテなど
  • ソース類製造業 ドレッシングやソース、タレなど
  • めん類製造業 生めん、ゆでめん、乾燥めんなど
  • そうざい製造業 煮物、焼き物、揚げ物、酢の物などのおかず類(作り置きをしたり、真空脱気包装、冷凍処理などして日持ちさせることを前提とした製造)
  • 食品の冷凍または冷蔵業 冷凍した商品を提供する場合

ただし、例えば、「おうちでコース」みたいなセットにパンやお菓子を付けるのに、いちいち免許が必要か?といえばそうではない。商品の一部であれば免許はいらない、というのが通例のようだ。「オードブルセット」の中に自家製ハムやパテ・ド・カンパーニュを数切れずつ入れたり、ローストビーフを主菜にお弁当を作ったり、テイクアウトの餃子にタレを添付するのにも、免許が必要ということはないようだ。

とはいえ、これらの判断はすべて、管轄内の保健所に委ねられている。地方公共団体が定める条例によって必要な許可が微妙に違うということがあるようなので、テイクアウトの内容は管轄内の保健所に一度相談しておくといいだろう。

「営業許可」の取得は"安全"のため

コロナ禍において、外食のカタチも様々になっている今。こうした営業許可を取得しておこうという飲食店は多く、保健所も迅速な対応をしているようだ。いろいろと手続きが面倒...という側面もあるだろうが、万が一、食中毒が出てしまったら? 無許可での製造・販売であった場合、今の世の中、飲食店側のダメージは計り知れない。

食品衛生法による「営業許可」は、お客様の安全を守ると同時に、飲食店を守るものでもあるのだ。(文/中本由美子)

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