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【レシピ付き】そうめんのアレンジ料理 Vol.1 東京『荒木町 きんつぎ』の鮎そうめん

東京・学芸大学の名酒場『件(くだん)』出身の、料理長・北村徳康(のりやす)さんと、お酒&サービス担当の佐藤正規(まさのり)さんの2人が開いた、日本料理店『荒木町 きんつぎ』。選りすぐりの日本酒といただく、20品もの小皿料理が次々に繰り出されるおまかせコースが人気です。この夏は冷製の「鮎そうめん」が登場。フレンチの調理法“コンフィ”で仕立てる、まろやかな鮎スープが決め手です。

文:瀬川 慧 / 撮影:大山裕平

目次


東京・四谷三丁目『荒木町 きんつぎ』北村徳康さん作
鮎そうめん

選りすぐりの日本酒といただく、20品もの小皿料理が次々に繰り出されるおまかせコースが人気の『荒木町 きんつぎ』。「一斉スタートではありませんから、お客さまが食べ飽きないよう品数も豊富に、もう少し食べたくなるような少量多品種でお出ししています」と料理長の北村徳康さん。魚や肉、野菜をバランスよく散りばめ、冷たいものと温かいものを交互に供し、緩急ある豊かな味わいで楽しませる。もちろん季節感も大切に。この夏は冷たい「鮎そうめん」も提供する。

鮎は105℃の油で5時間煮て、コンフィに

低温調理の“コンフィ”はフレンチではよく知られた調理法。主に肉などの保存性を上げるために用いられるが、その際には油の中にハーブやスパイスなどを加えて風味よく香りづけをすることが多い。しかし、素材の持ちを大切にする日本料理の場合はシンプルに何も加えないほうが、かえってそうめんとの一体感が生まれると北村さんは言う。「鮎はそのまま焼いただけでも美味しい魚ですから、単純なほうがいいと思って(笑)。もし、そのまま鮎のコンフィでお出しするなら、油の中に塩を少し加えてください」。

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鮎は丸ごと105℃の油で5時間煮てコンフィに仕立てることで、頭や骨まで柔らかくなる。それに調味料やだしを加えてミキサーにかければ、鮎の醍醐味ともいえる内臓の苦味が渾然一体となった、奥深い味のスープができあがる。もちろん、そのまま飲んでも美味しいが、そうめんと合わせることでよりまろやかに食べやすくなるという。

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