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【レシピ付き】茶碗蒸し Vol.1 京都『祇園にしむら』の茶碗蒸しうどん

とろとろの茶碗蒸しの中から現れるのは、細くしなやかな稲庭うどん。京都『祇園にしむら』店主の西村元秀(もとひで)さんが晩冬にお薦めする茶碗蒸しは、言うなれば大阪の郷土料理・小田巻蒸しのアレンジです。大きな違いは、玉地の柔らかさと、うどんのセレクト。仕上げのネギも、さりげなくこだわっています。

文:川島美保 / 撮影:竹中稔彦

目次


京都『祇園にしむら』西村元秀さん作
茶碗蒸しうどん

「どんな具材も美味しく包み込むのが、茶碗蒸しの懐深さ。松葉ガニや白子など、いわゆる冬の高級食材を使ってお客様の興味を惹くのも一つの手ですが、今回は庶民的な親しみやすさを選びました。まだまだ冷え込む時季に、心身共にほっこり落ち着く仕立てもよいでしょう?」と、店主の西村元秀さん。

うどんを入れた茶碗蒸しと言えば大阪の小田巻蒸しが有名だが、「味の要素も見た目も似ていますが、それとはまた違いますね。だから“茶碗蒸しうどん”なんです」と笑う。

“だしを食べる”配合

「僕にとって茶碗蒸しは、だしをいただく料理。のど越しと食感を大切にしています」と西村さん。一番だしを使うのは、基本椀物のみ。風味が繊細過ぎると具材に負けてしまうからと、ベースにするのはカツオ昆布の二番だし。だし800㎖に対して卵5個とかなりゆるめの配合にしている。

「だしは、ウチのだし巻きの倍量。口にした瞬間にとろけるギリギリの配合にすることで、うどんといい具合に絡んで、だしを飲むようにいただけます」。

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