【レシピ付き】シジミの“澄んだ”味噌汁椀
3月末開催の大阪料理会は、「保存食品と春の幸の融合」がテーマ。『浪速割烹 㐂川(きがわ)』店主の上野 修さんは、隠し味に味噌を使うスペシャリテの「洋技澄まし椀」を、「逆に味噌の味を立たせてみようかな」と、大胆にアレンジ。魚のアラと野菜のだしに味噌をたっぷりと溶き、コンソメの技術を使ってクリアな味噌汁椀を仕立てました。椀種は味噌汁からの連想でシジミを選び、旨みを吸い地に生かしつつ、身の存在感が際立つ真薯に。アオサ海苔の玉子豆腐で春の香りを添えた一椀です。
※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/
-
-
上野 修さん(大阪・法善寺横丁|『浪速割烹 㐂川』店主)
1961年、大阪生まれ。19歳で『㐂川』に入店後、『志摩観光ホテル』のメインダイニング『ラ・メール』へ。総料理長・高橋忠之氏にフランス料理を学ぶ。1994年、『㐂川』二代目に。西洋料理の技術や発想、食材を柔軟に取り入れて仕立てる洗練された大阪好みの料理が持ち味。「大阪料理会」運営委員長。2020年に「現代の名工」、23年に黄綬褒章を授賞。
『浪速割烹 㐂川』上野 修さん作 蜆の洋技味噌澄まし椀 蜆の白子寄せ 石蓴(あおさ)の玉子豆腐
修業時代、フランス料理店で学んだコンソメの技法で仕立てた椀物を、うちでは「洋技澄まし椀」と呼んでいます。椀種が桜鯛なら桜鯛のアラだしを吸い地とし、一椀の一体感を生み出そうと考えたものです。
今やうちのスペシャリテとなったこのお椀を、シジミを主役にアレンジしてみました。シジミの吸い物と言えば…味噌汁ですよね。澄んだ味噌汁があったら面白いな、と思って(笑)、コンソメのclarifier(クラリフェ)という濁った液体を透明にする技を用いてクリアに仕立てました。
続きを読むには
無料で30日間お試し※
- 会員限定記事1,000本以上、動画50本以上が見放題
- ブックマーク・コメント機能が使える
- 確かな知識と経験を持つ布陣が指南役
- 調理科学、食材、器など専門性の高い分野もカバー
決済情報のご登録が必要です。初回ご登録の方に限ります。無料期間後は¥990(税込)/月。いつでもキャンセルできます。
フォローして最新情報をチェック!