【レシピ付き】豆腐を使わず、牛乳を煮詰めて作る“白和え”の妙味
古代のチーズと呼ばれる蘇(そ)は、牛乳を煮詰めて固めた保存食。「蘇になる少し前のとろっとした状態の牛乳が、すごく美味しいんですよ!」。堺で『山海料理 仁志乃』を営む西野保孝さんは、これを和え衣にするアイデアを披露しました。低温加熱で旨みを引き出した舞茸と、大徳寺麩、柿、塩茹でではなく蒸した菊菜。秋らしい食材の素材感が際立つ、豆腐を使わない“白和え”です。
※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/
文:中本由美子 / 撮影:福本 旭
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西野保孝さん(大阪・堺|『山海料理 仁志乃』店主)
1961年、大阪・堺生まれ。調理師専門学校を卒業後、土佐料理店での修業を経て地元に戻る。1991年、行基(ぎょうき)生誕の地として知られる家原寺門前にて、『山海料理 仁志乃』を創業。地の利を生かして泉州の海鮮を主に、会席料理から鍋、居酒屋風の一品まで幅広く提供。大阪料理会のムードメーカーながら、研究熱心な一面も覗かせる。
『山海料理 仁志乃』西野保孝さん作・蘇の白和え
蘇は飛鳥時代に生まれた保存食なので、本来は牛乳を1/10くらいになるまで煮詰め、固めて作ります。八寸に盛り込んだり、酒肴としてお出ししたりするにも向くことから、うちでは自家製しています。
牛乳を煮詰めていくと、蘇になる手前のとろっとした状態がなんとも美味しそうなんですよ(笑)。真っ白で白和えの衣みたいだな~と思ったのが、発想の源です。
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