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【レシピ付き】睦月の蒸しもの Vol.1 大阪『割烹 大田川』

カウンター中央には、17年前の開業時から使い続ける金属製の蒸し器が鎮座。「これがないと、うちの料理は成り立たない」と、大阪・北新地『割烹 大田川』店主の大田真樹さんは話します。コースのほぼ半数のメニューに、蒸し器を活用。1月の蒸し物では、故郷である鹿児島県徳之島の島豚を主役に据えて。用いる食材全てに“蒸し”を施し、酒粕と白味噌のソースを添えた、心温まる一品です。

文:船井香緒里 / 撮影:ハリー中西

大阪・北新地『割烹 大田川』大田真樹さん作
蒸し島豚 酒粕と白味噌のみぞれソース

L字カウンターの角に置かれた二段の蒸し器を指差し、「こいつとは独立してからずっと一緒。愛着もひとしおですよ」と、にこやかに話す大田さん。「形崩れもしないし、風味も逃さない。素材らしさを保ちつつ加熱できるので、下処理から仕上げまで“蒸し”てばっかり(笑)」。椀物の真薯(しんじょ)をはじめ、煮炊き物などの調理はもとより、日本酒の「蒸し燗」にも応用。今回の蒸し物は、自身の故郷・徳之島の「島豚」が主役。「島豚特有の、味の濃さや脂の甘みを余すことなく味わっていただけたら」とにこやかに話す。

すりおろした玉ネギと大根に漬けて、豚バラ肉を柔らかく

豚バラ肉(ブロック)は、強塩をして冷蔵庫で2時間、塩を染み込ませて肉の旨みを引き出す。その後、玉ネギと大根のすりおろしに漬け込むことで、豚バラ肉を柔らかくさせる。
「豚と白菜は相性がいいから」と、あらかじめ塩水に漬けておいた白菜で豚肉を巻き、輪切りにした大根と共に40分蒸し上げる。途中、金時人参やインゲン豆を蒸し器に加えることで、程よい食感を生かした蒸し野菜も同時に完成させる。

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