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【レシピ付き】あんかけ料理 Vol.2 大阪『美味旬菜 みずどり。』

大阪・東心斎橋にある和食店『美味旬菜 みずどり。』。店主の仲瀬 武さんは、シニアソムリエの資格を持つ料理人です。語学が堪能な奥様・利香さんのスムーズな接客もあって、ワインと和食とのペアリングを求め、外国人客が訪れることも多い一軒です。
「海外のお客様にも満足していただけるご飯物を…」と、仲瀬さんが考案した一品が「カニチャーハンの白子あん」。曰く「コースの肉料理に引けを取らない、満足感が必要」と、食べ応えのあるチャーハンとあんかけの組合せに着目したのだそう。これから旬を迎える、白子やズワイガニを用いた贅沢なあんかけ料理です。

文:船井香緒里 / 撮影:東谷幸一

大阪『美味旬菜 みずどり。』仲瀬 武さん作
カニチャーハンの白子あん

達筆な品書きには、造りに酒菜、赤ワインで煮込んだ豚スペアリブやウニのスパゲティなど、バラエティに富んだ単品料理が80種近く。とはいえ、「海外のお客様は必ずコース料理を頼まれます」。前菜や造りをはじめ、炊き物、黒毛和牛を用いた肉料理、そしてご飯物に至るまで全7品からなるおまかせの献立。

その流れの中で仲瀬さんは、気がかりなことが一つあった。「外国のお客様にとってクライマックスは肉料理。ですからその後、土鍋ご飯や、季節の混ぜご飯などをお漬物と一緒にご提供しても、“肉料理でフィニッシュだから、ご飯は必要ない”といった方も少なくはないのです」と苦笑する。

コースを締めくくる、ご飯物にこそ満足感を

そこで、肉料理に引けを取らない満足感あるご飯物をと、あんかけに着目。だしにタラの白子を溶き、水溶き葛粉でとろみづけ。その艶やかでいてクリーミーな「白子あん」を、ズワイガニのほぐし身をたっぷり加えたチャーハンにかける。

「カニチャーハンだけだと中華をイメージさせます。そこで必要だったのが、だしの旨みと白子のクリーミーなニュアンスを合わせ、心の底からほっとしていただける“あんかけ”でした」。

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