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【レシピ付き】柚子がメインの料理 Vol.3 東京『鮨 てる』

2023.01.17
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連載:特集

かつて花街だった粋な風情が今も色濃く残る、東京・荒木町。入り組んだ細い路地にひっそり佇む『鮨 てる』は、物腰の柔らかなご主人と気立てのいい若女将が営む店です。選りすぐりのものを少しずつ供する旬のつまみは、春は山菜のお浸し、初夏は蓼の葉を添えた稚鮎、四季折々の白身の刺身など、季節を彩るものばかり。江戸前鮨に重きを置きつつも、そこに至るひとときを、少しだけ手をかけた肴で彩ってくれます。
この冬は、氷見のブリを使った柚子醤油ヅケを。鮨屋ではおなじみの“ヅケ”の手法を生かした刺身です。

文:瀬川 慧 / 撮影:大山裕平

東京・荒木町『鮨 てる』宮崎智弘さん作  
ブリの柚子醤油づけ

「ヅケ地に柚子の搾り汁や皮を使うことで、ブリに柑橘の爽やかさが加わります。この時季に美味しい、氷見のブリと柚子の出合いものです」。

店主・宮崎智弘さんが使うのは、脂がほどよくのったブリの背側。ブリは基本、捌いてサクにした後は、すぐにサッと霜降りにして色変わりを防ぐ。

「鮨屋ですから飾りすぎず、できるだけシンプルにおつまみの刺身としてお出ししていますが、料理屋なら多少あしらいを工夫して供してもいいですね」。
後口の爽やかなブリの柚子ヅケは、鮨ダネとしても秀逸。キリッとした酢飯に添う、深くねっとりした旨みが余韻を残す。

生の美味しさを大切に、サクで霜降りに

鮨ダネにする場合は、一切れずつ切った状態でヅケにする鮨屋も多いが、生の魚の美味しさが味わえるよう、サクのまま霜降りにする。火を入れて表面をコーティングすることでヅケダレの味がなじみやすく、また、必要以上に味が入りすぎないそうだ。身と表面でヅケの浸透が変わるのも美味しさのポイント。味わいに複雑さが加わる。

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