【レシピ付き】夏の保存食 Vol.3 京都『一子相伝 なかむら』の「鱧南蛮漬け」と「切り干し大根のあちゃら漬け」
文化文政の頃創業の老舗料亭『一子相伝 なかむら』。六代目・中村元計(もとかず)さんに教わる夏の保存食は、酢を使った「鱧南蛮漬け」と「切り干し大根のあちゃら漬け」です。
文:西村晶子 / 撮影:岡森大輔
※「あまから手帖」2021年8月号より転載
※「あまから手帖」2021年8月号より転載
夏に欲する酢漬け料理
「京都では昔から味噌漬け、昆布〆といった保存食をよく食べますが、夏は自然に酸味を欲するので酢をよく使いますね」と中村さん。今回、ご指南いただいた2品は、おかずにも、酒のアテにもなる酢漬け料理だ。
六代目・中村元計さん。『一子相伝 なかむら』は、「ぐじの酒焼き」と「白味噌雑煮」に代表される相伝の味に、中村さんが考案する、華美に走らず見て美しく、味わい深い料理を調和させた会席が人気のお店。
鱧南蛮漬け(保存期間:5~6日)
鱧南蛮漬けは、甘すぎたり、酢っぱすぎたり、油っぽかったりしがちだが、今回お教えいただくものは酢カドもなく、淡泊な鱧をほど良い酸味で引き立てる。「だしと雑味のない米酢などを合わせ、昆布を加えて旨みを補います。揚げたての鱧と焼き野菜を熱々の南蛮酢と合わせることも大事ですね」。
余計な油が南蛮酢に移ることで、すっきりとまとまるという。生野菜を使うと水分が出て味がボケるので、ここはぜひ、焼き野菜を。まろやかな味にエッジが利いた一品となる。
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