【レシピ付き】蒸し物 Vol.2 東京『氣分』の聖護院大根の蒸しもの 粕汁風
フランス人シェフのユーゴ・ペレ=ガリックスさんは、京都『菊乃井本店』で日本料理の研鑽を積み、東京のフレンチ『エスキス』でリオネル・ベカ氏の薫陶を受け、2024年5月に『氣分』をオープンしました。今回、ユーゴさんが「蒸し物」の主素材に選んだのは、京都の伝統野菜、聖護院大根。修業時代のまかないだった粕汁を昇華させ、ベルガモットの香りをまとった一品に。日本とフランス両国のアイデンティティが表れた、独自の世界が花開きます。
文:瀬川 慧 / 撮影:公文美和
東京・西麻布『氣分』ユーゴ・ペレ=ガリックスさん作
聖護院大根の蒸しもの 粕汁風
「京都の『菊乃井』にいたとき、冬に大根、ニンジン、セリが入った粕汁をまかないで作っていました。その思い出が根底にあります」。
聖護院大根は、昆布の風味をまとわせるよう、蒸す前に一工夫。合わせた粕汁には香料の原料となるミカン科のベルガモットをほのかに香らせ、上品な酸味と旨みが相まった新たな味を醸し出す。
添えたのは秋田の「三関(みつせき)せり」。アクセントになると共にベルガモットの香りとも調和させる狙いだ。
聖護院大根は白板昆布で巻いて蒸す
繊維が緻密で煮崩れしにくく、優しい甘みがある聖護院大根。
切り分けた後、一つずつ白板昆布で巻いて蒸すことで、昆布の旨みを大根にしっかりとしみ込ませる。「白板昆布には酢が入っていますから、ほのかな酸味も加わります」。
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