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【レシピ付き】夏野菜の冷製 Vol.2 東京『多仁本』の賀茂茄子と鴨ロースの冷たい炊き合わせ

江戸の花街の粋な風情が色濃く残る、東京・神楽坂に店を構える『多仁本(たにもと)』。茶室を思わせる清々しい佇まい、四季折々の素材を駆使した端正な料理に、ご主人の谷本征治さんのおもてなしの心がうかがえます。この季節に必ず供するのが京野菜・賀茂茄子の一品。「賀茂茄子が美味しくなると夏が近づいてきたと思いますね」と谷本さん。今回は、ひと手間かけた旨みの濃い鴨ロースと一緒に、冷たい炊き合わせに仕立てました。

文:瀬川 慧 / 撮影:大山裕平

目次


東京・神楽坂『多仁本』谷本征治さん作
賀茂茄子と鴨ロースの冷たい炊き合わせ

身質の詰まった丸い賀茂茄子は、実がしまり、ずっしりとした重みが特徴。煮炊きしても身が崩れず、味を含ませた美味しさは格別。それ故、「賀茂茄子は素揚げにしてからだしでサッと炊き、すぐに鍋ごと氷水で冷やして10~20分味を含ませます」と谷本さん。油で揚げることでジューシーさを閉じ込め、急冷することで色よく仕上がる。油とだしの旨みを吸い込んだ、しっとりした味わいがたまらない。

鴨肉はガラだしで蒸し煮にする

使用する鴨は青森県産のバルバリー種「銀の鴨」。1羽丸ごと(約4㎏)取り寄せて解体し、ガラで旨みたっぷりのだしを取り、そのだしで鴨肉を蒸し煮にする。
58℃の低温で2時間じっくり蒸し煮にすることで、しっとり柔らかで旨みの濃い、色鮮やかな鴨ロースに仕上がるという。「蒸し器で蒸すよりもきれいに仕上がるので、スチームコンベクションオーブンを利用しています」。
ガラ以外の部分などはミンチにして、鴨の叩き寄せなどに利用する。

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