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和食に合うクラフトビールとは?

クラフトビールは、多彩なスタイルやフレーバーがあり、その懐の深さが魅力です。「日本のクラフトビールは、和食との相性を探る時代に来ています」と話すのは、大阪『CRAFT BEER BASE』オーナーの谷 和(あい)さん。醸造家の顔も持つ谷さん曰く「和食に合う、ビールのレシピを組み立てることだって可能」ときっぱり。和食とクラフトビールの親和性を、谷さんならではの視点で紐解き、前編・後編の2回に分けてお伝えします。

文:船井香緒里 / 撮影:下村亮人

目次


日本独自のクラフトビールが、食中酒に

2024年、「地ビール」という言葉が走りはじめてちょうど30年目を迎えた(※1)。

「この30年間に、日本の小規模ブルワリーの技術は格段に上がってきています。今だからこそ、この業界が蓄積してきた技術を使いながら、もっと日本の食文化に寄り添うクラフトビール(※2)を造ることができます」と谷さんは話す。

※1:1994年に酒税法改正。それに伴い、ビール製造免許取得のための最低製造量が2000㎘(キロリットル)から60㎘に引き下げられ、地ビールブームに繋がった。
※2:2018年には全国地ビール醸造者協議会が、日本のクラフトビール(ブルワリー)の定義を発表。クラフトビールとは「一回の仕込み単位が20㎘以下の、小規模なブルワリーが造るビール」と示した。

new0773b『CRAFT BEER BASE』代表取締役社長の谷 和さん。「ビールを正しく広める」をテーマに、大阪・大淀にて醸造所とビアパブ、ボトルショップからなる複合施設『CRAFT BEER BASE MOTHER TREE』を展開する。また、梅田周辺ではビアパブ『BUD(バド)』、『BRUNCH』など姉妹店やボトルショップも運営。また、ビール審査のエキスパートであるビアジャッジの資格を持ち、クラフトビールの国際コンペティションでは日本代表として審査員を務める。

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