【レシピ付き】桜の香りをまとわせた、桜鯛の“啜りなます”和え
「子持ちの桜鯛は身の旨みが少し弱いので、それを補いつつ、この時季ならではの料理を工夫してみました」。東天満『日本料理 雲鶴(うんかく)』の島村雅晴さんがヒントにしたのは、古い大阪料理「鱧の啜(すす)りなます」。身の切れ端と白子に鯛だしをすり合わせて和え衣にし、細造りを“すすり和え”に。桜の葉や花の塩漬けと木の芽などの青々しい香りを重ね、春の終わりと初夏の始まりを繊細に表現しています。
※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/
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島村雅晴さん(大阪・東天満|『日本料理 雲鶴』店主)
1977年生まれ、和歌山県出身。北新地『北瑞苑』で9年修業し、2005年に28歳で独立。7年後、東天満に移転。古文書などを読み、日本の古き佳き文化を独学する一方で、科学的アプローチも取り入れる、柔軟で探求心旺盛なお人柄。培養肉の研究開発ベンチャー「ダイバースファーム」、養殖を支援し、海里の環境保全に努める「RelationFish」などを共同経営。
『日本料理 雲鶴』島村雅晴さん作・桜鯛すすり和え
今回は「薫風」をテーマにしています。4月も半ばを過ぎると、葉桜になりますよね。散った花びらが地面に落ちて、雨の日なんかは、その花の香りと芽吹きの葉の青い匂いの両方が感じられる。春の終わりと初夏の始まりが重なったようなその香りが、私は好きなんですよ。
「薫風」は晴れた日に新緑の葉の間を吹き抜ける風のことですが、その少し前の移ろう季節感を今回は桜鯛と、桜の葉と花の塩漬けで表現してみました。
生鱧の身とだしをすり合わせた「啜りなます」という古い大阪料理がありますが、その桜鯛バージョンです。本来は啜るようにいただくお造りのようなものですが、今回は、身の切れ端と白子をすり合わせ、細切りにした上身と和えています。「啜りなます」と和え物の中間のような料理なので、私の造語ですが「すすり和え」と名付けました。
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