大阪料理会

【レシピ付き】蟹淡雪蒸しと、パイとんの塩漬(スーチカー)

2023.01.10
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連載:大阪料理会

かたや、冬本番のこの時季にこそいただきたい、ズワイガニを使った茶碗蒸しのアレンジ版。かたや、南国の沖縄で愛されてきた豚肉の伝統料理。今回の大阪料理会は、和食のバラエティーの豊かさを感じさせる発表となりました。『旬菜 喜いち』店主の板倉誠司さんは、メレンゲと卵の素を使った「淡雪蒸し」を提案。まさに雪のような、ふわっとした口どけに、会員は興味津々。『淺井東迎』の東迎高清さんは、故郷・沖縄のブランド豚・パイとんをスーチカーに。冷蔵庫のなかった時代の調理法を、今様にブラッシュアップしたレシピは必見です。


※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/

聞き書き:中本由美子 / 撮影:福本 旭
板倉誠司さん(大阪・東大阪『旬菜 喜いち』店主)

1972年、大阪府東大阪市生まれ。調理師専門学校卒業後、大阪府内や奈良の割烹、和食店で修業し、2008年に独立。地元に『旬菜 喜いち』を開く。大阪の郊外で地域のお客様に愛される和食を目指し、親しみやすさの中に独自の工夫を凝らす。その真面目な仕事ぶりは、大阪料理会の会員も認めるところだ。
『旬菜 喜いち』●東大阪市中新開2-2-1 ロイヤルハイツ1F

東迎高清さん(大阪・東心斎橋|『淺井東迎(あさいとうげい)』店主)

1959年、沖縄県与那国(よなぐに)島生まれ。高校卒業後、大阪・心斎橋の『㐂川(きがわ) 淺井』にて修業を始め、2008年、そのまま店を引き継ぐ形で独立。『おおさか料理 淺井東迎』と屋号を改める。長きにわたって学んだ大阪料理に、故郷・沖縄の味も取り入れた、独自の割烹スタイル。大阪料理会でも、積極的に地元の食材や調理法を紹介し、会員の興味を誘っている。
『淺井東迎』●大阪市中央区心斎橋筋2-2-30 https://asaitogei.com/

蟹淡雪蒸し——板倉誠司さん作

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野菜だしで茹でたカニを主役に、ふわっと口どける淡雪仕立てに

冬の寒い日にほっこり温まっていただけるような料理を、と考えたのが、この「淡雪蒸し」です。メレンゲを雪に見立てて、茶碗蒸しの変形版みたいなイメージで作ってみました。まさに淡雪のような、ふわっとした口どけを狙っています。

今冬はズワイガニも値が安定しているので、カニミソも使って贅沢に。生で仕入れて、野菜だしで茹でています。実は、野菜だしを使うと、カニのガラのえぐみがなくなるというか…、感じにくくなるんですよ。

野菜だしは、白菜や大根などのヘタや皮など捨ててしまう部分を活用して、昆布と共に30分煮出したもの。そこにカニの旨みが染み出ていますので、これを銀あんとして仕上げにかけました。

うちは東大阪にある和食店なので、街なかと違って親しみやすい味が喜ばれます。そこで、生地に卵の素を使って、コクを出しました。ほんのりマヨネーズのような風味が出るので、幅広い年齢層のお客様に好まれるのでは、と思っています。

生地の中には、百合根や銀杏(ギンナン)、椎茸などを入れているのですが、それぞれ茹でて、野菜だしに浸けています。この時、野菜だしには塩も醤油も加えていません。
味付けは、卵の素に塩を少し、仕上げの銀あんに淡口醤油とみりんだけ。カニの持つ塩分があるので、充分かな、と。かえって、カニや野菜の存在感も増したように思います。

osa0011d雪のようにふわっと溶ける食感が大好評。「メレンゲの新しい可能性を感じた。卵の素があることで食感の土台ができて、メレンゲのふわっと感が強調されている」とは、運営委員の分析。「セイコガニでやっても美味しそう」という意見も。

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