【レシピ付き】うま味の相乗効果を狙った“だし酒”で炊き上げる豆ごはん
大阪料理会ではアイデアマンとして知られる枚方市『天の川なかなか』店主の岡本正樹さん。「コロナ禍中、暇やったんで」、お客様が炊飯のライブ感を楽しめるよう卓上用の竈(かまど)を考案したそうで、今回はその竈を使った豆ごはんを実演しました。調味の決め手は、うま味の相乗効果を考えた自家製の「干し椎茸と昆布のだし酒」。春の食材で五味五色を表現した、盛りだくさんなご飯のお供のレシピと共に配信します。
※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/
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岡本正樹さん(大阪・枚方|『天の川なかなか』店主)
1961年、大阪生まれ。叔父の串揚げ店『串一』を引き継ぎ、開業。構想10年を経て、2004年、古民家を移築、再利用して『天の川なかなか』をオープンする。独学で磨いた和食の腕と発想を生かした、独創的なコースを提供し、評判に。自家菜園で野菜を育てたり、卓上の炊飯釜をデザインしたりと、フットワークが軽い。大阪料理会では、意想外の提案をするアイデアマンとして目されている。
『天の川なかなか』岡本正樹さん作 碓井えんどう豆ごはん
うちはお客様に個室で料理を楽しんでいただくので、卓上用の竈があったらいいなと思って、コロナ禍で暇になった時に開発しました。
炊飯釜は南部鉄釜で、これを竈にセットし、固形燃料で炊き上げるというものです。デザイン性も大切なので、マイクロ・モザイクタイルを使って、ベーシックな黒と、市松模様バージョンも作りました。「くらわんか竈」という名で、受注販売しています。
竈:約24cm正六面体・重さ8㎏。南部鉄釜重さ3㎏。黒ベーシック70000円、市松模様75000円。問合せは、「天の川かささぎ」☎072-844-7077。
この竈でウスイエンドウの豆ご飯を炊きます。今回のテーマは「保存食材と春の幸の融合」なので、調味に自家製の保存調味料「干し椎茸と昆布のだし酒」を使い、味を深めました。
ご飯のやわらかさと、豆の青々しさを大切に
米は、味わいのバランスがいい北海道の「ななつぼし」を愛用しています。僕はやわらかいご飯が好きなので、弱アルカリ性(pH9)の水で洗米し、浸水しています。ふっくらとやわらかいご飯を炊くのに向いていると言われています。
調味に使った「干し椎茸と昆布のだし酒」も、酒の効果でご飯がやわらかくなり、甘みも増すんですよ。
今回は「くらわんか竈」で豆ご飯を約1合分ずつ炊き上げました。固形燃料は40gで、加熱時間は20分。10分ほど蒸らして蓋を開けると、ウスイエンドウが青々しくて、きれいなんです。その姿のよさを生かしたかったので、全体を混ぜたりせず、しゃもじで一文字に取って盛り付けました。
「くらわんか竈」を使って卓上で炊き上げると、炊きたての瞬間を逃さず、ご飯の美味しさを伝えることができます。和食において、ご飯はとても大事な存在だと思うので、今回は提案させていただきました。
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