大阪料理会

【レシピ付き】新春の料理vol.3風呂吹き大根をボラの白子とカラスミで

真っ白のあんは、なんとボラの白子(精巣)で仕立てたもの。卵巣で作るカラスミは、切れ端に煮切り酒を合わせてトッピングに。料理研究家として活躍する『貴重』の広里貴子さんが「新春の料理」のテーマにしたのは、おせちに使う食材の残り。煮しめにする野菜の皮や切れ端で取った野菜だしを、大根の煮汁に、あんのベースに活用しています。醤油の実や余った大根の葉で彩りよく仕立てた、ご馳走感ある風呂吹き大根です。


※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/

文:中本由美子 / 撮影:福本 旭

目次

広里貴子さん(大阪・大正|『貴重』)

大阪市出身。ごちそうプロデューサー。辻󠄀調グループ校卒業後、同校の日本料理技術講師を9年間務め、2006年に有限会社「貴重」(kicho)設立。NHK連続テレビ小説の料理指導や、商品開発、料理講習など広く活躍している。海里の環境保全に努める「RelationFish」取締役兼務。

『貴重』広里貴子さん作・風呂吹き大根 紅白鯔(ぼら)子かけ

おせちを仕込む時に余るものを活用する、というのが今回のテーマです。煮しめを作ると、どうしても野菜の切れ端がたくさん出ますよね。私はいつも冷凍保存しておいて、正月が明けたら煮出してだしを取るのですが、今回はその野菜だしで大根を煮てみました。

大根の上にのせたのは、煮切り酒でふやかしたカラスミ。これも、カラスミの切れ端を利用したものです。

ボラの子は、卵巣のカラスミだけでなく、精巣の白子もあんとして使ったので、新春の料理らしく、料理名は“紅白”としました。

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