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『浪速割烹 㐂川（きがわ）』の系譜を継ぐ大阪の名割烹で、和食の基礎と応用をとことん学んだ店主の今村健志さん。その手になる料理は、やはり自由で独創的だ。

「店名通り、当店の看板は造り。その鮮度の良さを生かした魚介の天ぷらは、開店時からの定番料理のひとつです。シンプルに塩でいただくのも良いのですが、それだけでは面白みにかける。そこで1年ほど前から使い始めたのが、今回ご紹介する四川青山椒ダレです」。

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イメージは油淋鶏（ユーリンチー）

辛い物が大好きで、プライベートで中華料理を食べに行くことが多いという今村さん。今回ご紹介する一品のイメージは油淋鶏だそうだ。「ネギがたっぷり入った甘酸っぱいタレは酒のつまみにピッタリ。ただ、そのままだと若干味が重すぎるので、甘酢をベースに辛みなどを足して複雑味を出しています」。

XO醤で旨みに厚みを出し、豆板醤で奥行きのある辛みをプラス。さらに四川青山椒を加えることで、華やかな爽快感が生まれる。青山椒は風味が強く出やすい粉末を使う。「その方が年中手に入って、保存も利きますしね」。