仕込みで差がつく! スピード酒肴レシピ

【レシピ付き】春野菜を、飲ませる肴に。大阪『大月』の「海老と碓井えんどうのピューレ」

大阪・福島区にある和食店『大月』。80種近いアラカルトが並ぶこの店で、店主・西口正和さんが大切にしている酒肴のあり方とは、「今の時期であれば、春野菜の淡い表情を活かすことですね」と言います。やさしい味わいでありながら、酒を呼ぶ一皿に。その一見相反する魅力をつなぐのが、碓井えんどうのピューレの香りと、春野菜の食感、そして全体を支える“だし”の存在でした。

文:船井香緒里 / 撮影:東谷幸一

目次


「春野菜は、どうしても繊細でやさしい味わいになりがちなんです」。そう話す西口さん。だからこそ意識するのは、“酒を呼ぶ一皿”としての輪郭だという。素材の持ち味を損なわず、それでいて印象に残る味わいに。そのバランスを探る中でたどり着いたのが、碓井えんどうのピューレを軸に、だしと食感で組み立てる一皿だった。


春野菜の個性を活かす2種のだし

今回、西口さんが提案するのは、「春野菜」の素材感を活かした酒肴だ。
「味が淡いと、酒肴としては弱い。けれど、塩味やだしの香りが強すぎると、すべてがそちらに引っ張られてしまう」。
そのバランスを整えるのが、2種のだしだ。

ひとつは、碓井えんどうのピューレの土台となる合わせだし。
一番だしには真昆布を用い、節はマグロとカツオを半々で配合。カツオのコクに、マグロ節のほのかな甘みを重ねる。八方だしに仕立てたあと、火を止めてから追いガツオをし、香りだけをふわりと添える。

もうひとつが、仕上げにかける「だしのジュレ」だ。
「こちらは追いガツオをせず、あくまで清らかな味わいに」。ゼラチンでゆるやかに固めることで、春の食材にみずみずしい艶を与えていく。

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