【レシピ付き】大阪『くらむぽん お酒とそのおともだち』の壬生菜の白子和え 割りポン酢ジュレ
付き出ししかり、コースの先付や前菜しかり。酒亭における一品目は、その店のアテの方向性を示すもの。大阪・福島の『くらむぽん お酒とそのおともだち』店主の松本充生(あつお)さんが「つかみの前菜」として12月に供すのは、美しい青菜の和え物です。なめらかな白子の和え衣に、割りポン酢ジュレ。日本酒を進ませる品のいい仕立てには、繊細な仕事が潜んでいます。
屋号は宮沢賢治の童話に登場する謎の小さな生物・クラムボンをもじったもの。「蔵と日本酒の“ホン”が含まれてて、親しみがあって可愛かったので」と店主の松本充生さん。料理はコースのみで、こちらも「イーハトーブ」「銀河鉄道の夜」と宮沢文学にちなんだ名が付いている。
「ゆるい雰囲気の自称“脱力系和食店”なんですが、僕が作ると何でも日本酒のアテになっちゃうんですよ」と松本さんは笑う。「酒肴盛り」や「季節の酒のあて二種」を含むコースは、なるほど飲ませる構成だ。とはいえ、居酒屋のアテとはどこか違う。そんなこの店の方向性を明確に伝えるのが、「つかみの前菜」。
12月は「壬生菜の白子和え 割りポン酢ジュレ」。旬の青菜の和え物を、酒を呼ぶ一品に。松本さんのセンスが、そのビジュアルからも伝わってくる。
なめらかで、品のいい白子の和え衣

まずは酒入りの塩水に1時間浸けて、タラ白子の臭みを取る。持ち味を生かすため、茹でるのはほんの数秒。すぐさま塩入りの氷水でしっかり冷やし、最低1日以上は塩水に浸けて血抜きする。
左が酒入りの塩水に1時間浸けた白子。右は血抜きのため1日塩水に浸した状態。
この下処理で白子のピュアな旨みを引き出してから、和え衣に。裏漉しし、熱した昆布だしと煮切り酒に入れ、葛粉で硬さを調整する。急冷して、再び裏漉し。「一度だけではわずかに皮とか筋が残っちゃうんですよ」。その徹底した仕事が、シルキーな舌触りの秘訣だ。
シャキシャキの青菜や、コリコリのクラゲと合わせると、白子の和え衣のなめらかさが一層際立つ。まろやかでキレイな味わいとあいまって、まさに“心が掴まれる”前菜だ。
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