特集

【レシピ付き】寄せ物 Vol.2 京都『研覃(けんたん)ほりべ』

「今が旬の毛ガニを主役にした、贅沢な寄せ物です」と話すのは、京都『研覃 ほりべ』店主の堀部 努(つとむ)さん。奇をてらわない真っ直ぐで凛とした味わいを身上とするだけあり、シンプルながら印象的なビジュアルと食味。予想以上につるりと滑らかな食感の秘訣やあしらいへのこだわりまで、教えていただきました。

文:川島美保 / 撮影:東谷幸一

京都・錦小路室町『研覃 ほりべ』堀部 努さん作 
毛ガニの養老寄せ 

「色々と手を悩みましたが、僕らしくシンプルにしました」と、堀部さん。主役に選んだのは、夏場に旬を迎える北海道産の毛ガニだ。

「コースに華を添える高級食材として重宝しています。梅雨が明けて蒸し暑さがグッと増す7月の京都には、喉を通りやすい冷たい寄せ物が相応しい仕立てだと思いまして」と微笑む。

養老豆腐をベースに夏らしく

堀部さんが今回作るのは、いわゆる養老豆腐のアレンジ。養老とはすり下ろした山芋や長芋を用いた料理に付けられる名称で、養老蒸し、養老焼きなど様々な調理法がある。養老豆腐もその一つで、すり下ろした山芋に寒天やゼラチンを加えて冷やし固めた料理のことだ。
 
「僕が使うのは、つくね芋。粘りや甘みが格段に違います! 養老蒸しにしてゼラチンを使わずに寄せることもできますが、シャキシャキとろりとした生の食感が夏向きなので、今回は養老豆腐の手法を選びました」。

すり鉢できめ細かくすり下ろしてからすりこぎであたって、口あたりをより滑らかに。つくね芋200ℊに対して昆布だし400㎖の割合でのばす。

そして外せないポイントは、カニ身の割合だ。

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