【レシピ付き】小鍋料理 Vol.3 東京『日本料理 弥のまる』
東京・恵比寿にある『賛否両論』にて料理長まで務めた高橋侑也さん。神泉で営む『日本料理 弥のまる』では、時折、コースの煮物椀や茶碗蒸し代わりに小鍋を登場させ、ことに冬場は喜ばれると言います。今回披露してくれたのは冬の味覚の雲子(タラの白子)と寒ゼリを根っこごとたっぷり加えた小鍋。『賛否両論』笠原将弘さん直伝の野菜のすり流しを使った、お酒にも合う一品です。
文:瀬川 慧 / 撮影:公文美和
東京・神泉『日本料理 弥のまる』高橋侑也さん作
白子とせりのごぼう仕立ての小鍋
「他の店ではやらない小鍋を」と話す店主の高橋侑也さんが考えたのは、ゴボウのすり流し仕立て。
あらかじめ丁寧に下処理した雲子と刻んだ根付きのセリを温めたすり流しに加えれば、すぐさま熱々で供せるのもこの小鍋の利点。ワンオペで店を切り盛りする、高橋さんの工夫が見てとれる。
具材には雲子のほか、牡蛎や炙った鶏肉、穴子なども合うそうだ。
雲子は丁寧に下処理する
「雲子は何といっても質の良いものを選ぶことと、丁寧な下処理が美味しさの決め手です」と高橋さん。
太い血管を取り除いて水できれいに洗い、70~80℃の湯で40秒ぐらいさっと茹でてから氷水に取って冷ます。「きちんと下処理をしないと雲子の臭みが出てしまいますから」。
その後、酒と昆布・塩を加えた水の中で保存し、旨みとした味を付ける。
今回は雲子の表面を香ばしく炙ってから鍋に加えているが、そのままでもOK。口の中でクリーミーな雲子とすり流しが溶け合い、深い滋味を醸し出す醍醐味もまた口福。
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