特集

【レシピ付き】茶碗蒸し Vol.2 東京『銀座 小十』の南京茶碗蒸し

旬の幸を大胆に使い、華やかな仕事で五感を楽しませる『銀座 小十(こじゅう)』。冬の幕開けとなる1品目に登場するのが「南京茶碗蒸し」です。カボチャの上品な甘みがたっぷり溶け込んだ玉地に、豪華な魚介を忍ばせて。魚介の存在感が際立つ、シルキーな玉地に仕立てる徹底した下準備が肝です。

文:瀬川 慧 / 撮影:大山裕平

目次


東京・銀座『銀座 小十』奥田 透さん作 
南京茶碗蒸し

冬の献立の1品目に登場する「南京茶碗蒸し」は、小ぶりな蓋付きの器で。

「冬至の物語の始まりとして、最初の料理に運を呼ぶ『ん』が付くものをと考えました。魚介を潜ませた茶碗蒸しの上には、色鮮やかな車エビをのせ、銀餡をかけて旨みを閉じ込めています」と奥田さん。

車エビは色よく塩茹でに。具材の帆立貝柱はさっと表面を炙り、食感を出す。さらに蒸しアワビも加えて、ご馳走感を増している。

仕上げにとろりとかける銀餡は、吸い地程度のだしを葛で引いたもの。いずれもが欠かせない味の輪郭を構成している。

縁起が良く、甘み豊かな「えびす南京」

「名前も縁起がいいでしょう?」と、奥田さんが選んだカボチャは北海道産の「えびす南京」。果肉が柔らかく甘みが強いえびす南京は、濃黄色で厚く、ねっとり粘質。蒸したものを玉地と合わせて茶碗蒸しに仕立てると、上品で深いコクと奥深い甘みを醸し出す。帆立貝柱や蒸しアワビの繊細な味とのコントラストも抜群だ。カボチャは冬至に食べると風邪をひかないといわれるほど、栄養価も高い。

この記事は会員限定記事です。

月額990円(税込)で限定記事が読み放題。
今なら初回30日間無料。

残り:1030文字/全文:1644文字
会員登録して全文を読む ログインして全文を読む

フォローして最新情報をチェック!

Instagram Twitter Facebook YouTube

この連載の他の記事特集

無料記事

Free Article

おすすめテーマ

PrevNext

#人気のタグ

Page Top
会員限定記事が読み放題!

月額990円(税込)初回30日間無料。
※決済情報のご登録が必要です