【レシピ付き】魚の味噌幽庵焼き Vol.2 東京『日本料理 初志』の「ボラとカラスミの腹子焼き ブラッドオレンジ味噌幽庵」
東京・神楽坂の小路にひっそりと小体な店を構えて、早1年。京都『菊乃井』などで修業を積んだ『日本料理 初志(ういさね)』店主の池田恒平さんがワンオペで繰り出す料理は、故郷・愛媛の食材へのリスペクトにあふれています。今回の料理も、愛媛のボラが主役。興味をそそる仕立てや、食感を立たせる仕事に唸ります。
東京・神楽坂『日本料理 初志』池田恒平さん作
ボラとカラスミの腹子焼き ブラッドオレンジ味噌幽庵
漁師町の愛媛・宇和島で育ったという池田さんは、地元の新鮮な魚介に対する思い入れも人一倍。「早朝に地元で水揚げされたものをクール空便で届けてもらい、その日にお出しするようにしています。お客さまが食べたことのない魚種も多く、それらを積極的に紹介していきたい」と語る。
今回の「ボラとカラスミの腹子焼き ブラッドオレンジ味噌幽庵」も、そんな思いから生まれた遊び心たっぷりの一品。ブラッドオレンジの酸味を利かせた味噌幽庵地にボラの身を漬け、自家製のしっとりタイプのカラスミを挟んで“腹子焼き”に。程よいカラスミの塩分、熱した油をかけて松笠造りにした皮目の香ばしさが後をひく。
味噌幽庵地にブラッドオレンジの皮を忍ばせて
「愛媛産のボラに、同じ愛媛産の柑橘の香りをまとわせて楽しんでもらいたい」と池田さん。
そこで味噌幽庵地に愛媛・宇和島産のブラッドオレンジの皮を加えて、香りと爽やかさをプラス。ポリフェノールを多く含むブラッドオレンジは、濃厚な香りですっきりした酸味と豊かな風味が特徴。今が旬の柑橘の香りをまとった味噌幽庵地とボラの相性は抜群だ。
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