【レシピ付き】筍料理 Vol.1 京都『佳肴 岡もと』の筍フライ へしこソース
カツオ昆布だしが利いた筍フライからふわりと漂う涼し気な柑橘香は、タイ料理でお馴染みのバイマックル(コブミカンの葉)。下に敷かれているのは、鯖のへしこを使ったソースです。京都・東山五条『佳肴 岡もと』店主の岡本良太さん考案の筍料理は、店名通り強烈に酒を呼ぶ味わい。のびやかな発想で、香りと旨みが印象的な一品に仕立てています。
文:川島美保 / 撮影:竹中稔彦
京都・東山五条『佳肴岡もと』岡本良太さん作
筍フライ へしこソース
「揚げることで筍の甘みがグッと引き立ち、良い日本酒のアテになるんですよ」と笑顔で話す店主の岡本良太さん。とはいえ天ぷらにして塩で品よくいただくだけでは、スタンダードすぎて店のスタイルに合わない。
フライにすることでボリューム感を出し、香りとソースで遊ぼうと決めて生まれたのが、今回の料理だ。
バイマックルで香り付け
香りのアクセントに選んだのは、タイ料理でよく使われているバイマックル。コブミカンの葉でライムリーフとも呼ばれ、爽やかな柑橘香が特徴。岡本さんが好んで使うハーブのひとつで、鱧と松茸の椀物の吸い口替わりにすることもあるそうだ。
「独特の柑橘香は、いわば柚子やスダチの替わりになる。さらに、バイマックルを使ったグリーンカレーは筍が定番の具材。そう考えたら、納得の相性ですよね?」。
揚げる前に八方地で炊いて下味を入れるのが、美味しい筍フライの基本。その際に、バイマックルをたっぷり10枚入れてしっかり香りを付け、煮汁にひと晩漬けて味を馴染ませる。
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