特集

東京『氣分』ユーゴ・ペレ=ガリックスさんに聞く【5問5答】

開店後、わずか6カ月で「ミシュランガイド東京2025」に掲載された、東京・西麻布にある『氣分』。フランス人シェフのユーゴ・ペレ=ガリックスさんは京都の日本料理『菊乃井本店』、そして東京のフランス料理『エスキス』で経験を積み、独立しました。従来の概念にこだわらず、素材の声に耳を傾けて作り出す新味は、多くの注目の的。“味づくり”にまつわる質問に答えていただきました。

文:瀬川 慧 / 撮影:公文美和

目次


棒寿司を必ずコースに組み込む理由は?

『菊乃井』の八寸には必ず、月替わりの棒寿司がありました。2月の節分にはイワシと車エビと三ツ葉の棒寿司だったり、7月だったら鱧の棒寿司だったり。それがすごく面白くて、作るのも好きでした。『エスキス』でも、鯖の棒寿司をまかないで作っていましたよ(笑)。

店で出すのは9割方、鯖の棒寿司です。鯖はものにもよりますが、だいたい3日ほど寝かせて青魚特有の臭みを抜いてから使います。ミョウガ、紫蘇、ガリを一緒に巻いたり、白板昆布や昆布、大根などで巻いたりすることも。今は、青魚と相性のいいサフランとショウガのシャリを合わせています。季節によっては、鯛やサンマなどを使うこともあります。

鯖の棒寿司撮影:Masahiro Goda

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