大阪料理会

【レシピ付き】とろろ芋の白味噌仕立て——『はしま』山本 英さん作

「冬の温かい一品」をテーマにした1月の大阪料理会。京橋の『はしま』店主・山本 英さんは、毎年、正月明けのコースで提供する白味噌のお椀を披露しました。おせち作りで余ってしまった金時ニンジンやゴボウの細い部分を使って描いたのは、可憐な一枝の梅。白味噌の吸い地と山芋とろろを雪に見立てた美しい冬景色に、会員たちは見惚れていました。食べ進めると、素材一つ一つに異なる味が忍ばせてあり…。その細やかな仕事にもご注目を。


※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/

聞き書き:中本由美子 / 撮影:福本 旭
山本 英(はなぶさ)さん(大阪・京橋|『はしま』店主)

1977年、大阪市生まれ。中央大学英文学科を卒業後、22歳で父が営む『はしま』に入店。和食の基礎を学び、25歳で店長に。「コースの中でいろんなタイプの“美味しさ”を表現したい」と意欲を燃やし、京橋では希少な日本料理店として人気を獲得。大阪料理会では、探究心旺盛な40代として活躍が期待されている。

食べ進める中での味変も楽しい、“雪中の梅”を表現したお椀です

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うちでは毎年1月初旬のコースで、この白味噌仕立てのお椀をお出ししています。
年始はなかなか食材が揃わないので、おせちのために仕入れた金時ニンジンや堀川ごぼうの根先の細い部分、よくいただく新酒の酒粕など、安定して入手できる食材を組み合わせて考えた一椀です。

お客様もお餅は食べ飽きているでしょうから、代わりに山芋とろろを主役にしました。白味噌の地でさっと火を入れていますが、その加減が難しくて。煮すぎるとボソッとしてしまうんです。とろっと、もちっと、まさに餅のような食感になるよう、ごく軽く火を通しています。

いろんな具材を一つのお椀にまとめているので、食べ進める中で味の変化が楽しめるよう工夫もしています。カブはだしと塩だけで直煮して、油揚げにはあえて甘みを加えず醤油味で煮ています。堀川ごぼうは甘辛く、菜の花には辛子を忍ばせて。食べ終わった時に、ちょうどいい加減になるような白味噌の吸い地の塩梅にも気を使いました。

金時ニンジンで梅の花を作り、菜の花を葉に、堀川ごぼうを枝に見立てています。山芋とろろと白味噌で描く雪景色の中、けなげに咲く梅の花を表現してみました。

osa0012-3c山本さん(右)の梅人参は、可憐な姿。運営委員の『柏屋』松尾英明さんは、「古の昔から、雪の降る極寒の冬でも凛と咲く梅を日本人は愛でてきました。その景色が見事に表現されている」と賛辞を送った。

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