和え物の人気レシピ
提供直前に食材を和え、食感や風味を楽しむ和え物。「WA・TO・BI」でも、数々の和え物レシピをご紹介してきました。今回は、下準備や素材の組合せにコツがあり、人気が高かった6つをピックアップ。プロならではの技が光るレシピを、ぜひご覧ください。
カレイとイカと小松菜のまぜまぜ——大阪『居酒屋 ながほり』
撮影/竹中稔彦
“軽さ”を重視し、あえて和え衣を使わないスタイルの一品。
野菜は2日、魚は30分昆布〆してから2日寝かせたものに、大阪『こんぶ土居』の塩ふき昆布(細切り)と、静岡産の干し桜エビを合わせ、愛媛『無茶々園(むちゃちゃえん)』の温州ミカンの果汁を混ぜて味を調える。昆布や桜エビの旨みが出てきたら食べごろ。
魚は旬のアマテガレイとアオリイカを使用。野菜は小松菜のほか、菜の花や壬生菜(みぶな)など、四季折々の葉物でも応用可能だ。
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焼き穴子の和え物——神戸『播州地酒 ひの』
撮影/太田恭史
店主・日野 明さんのソウルフード、焼き穴子を軸に考えられた和え物。味の決め手はタクアンで、ミョウガ、キュウリ、大葉をそれぞれ食感が生きるように切り、味の主張が穏やかな白炒りゴマと和えたら完成だ。
香味ある食材を重ねるので、調味料は不要。ご飯のお供にはもちろん、海苔で巻いたらいい酒のアテになる。
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りんごと菜花の白和え——東京『たく庵』
撮影/海老原俊之
「デザートにならないよう、甘みと酸味のバランスを考えて酒肴に持っていく」という、『たく庵』評判の季節のフルーツの白和え。リンゴは甘みを抑えて味に深みを出すため、なんと蒸留酒のジンとショウガの搾り汁で煮る。合わせる野菜は菜の花のほか、パンチのある野生のクレソン、酢ゴボウ、完熟していないイチゴなどもいいという。
和え衣は絹豆腐にクリームチーズを加えてコクを出し、フードプロセッサーでなめらかに。リンゴと菜の花と共に和え、粗くすり潰した黒コショウを振ったら完成だ。
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ズイキの松の実和え——京都『瓢亭』
撮影/内藤貞保
松の実は煎った後にすり鉢でなめらかになるまですり、ウドと酢、塩を加えて水分が出るまで置いておく。白ズイキは丁寧な下処理をした後、炊合せ程度の味わいに煮含めたものを提供直前に合わせ、塩と薄口醤油で調味。調理のポイントは水分のコントロールだ。
器に盛り、軽く炙って裂いたエビと、だしで湯がいた軸三ツ葉を散らしたら完成。
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オイルサーディンの香味野菜和え——京都『食堂ほかげ』
撮影/竹中稔彦
オイルサーディンを自家製し、鬼おろしにしたキュウリとミョウガをたっぷりと合わせた一品。味の決め手は、日本古来の調味料・煎り酒。本来、日本酒を梅干しや昆布、カツオ節と共に煮詰めてから漉して作るのだが、今回はカツオ節を漉さずに具材の一つとして生かし、旨みを強調。味を引き締めるため、梅干しはできるだけ塩分濃度が高く、酸味も強めの昔ながらの品がお薦めだ。
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原木椎茸 青菜 果物の白和え——大阪『酒や肴 よしむら』
撮影/東谷幸一
「おつまみ感覚で食べてもらいたい」と、食材の水分をトコトン抜き、コクや旨み、食感を立たせた白和え。提供前日から豆腐を水切りし、和え衣に水分は極力入れず、練りゴマではなく炒りゴマを使う。
具材は「原木椎茸×クセある青菜×酸味ある果物」がお決まり。濃厚な和え衣に負けない、味わいや食感に特徴のあるものがいいという。青菜は春菊が理想的で、ホウレン草や小松菜でも。果物はラ・フランスや洋梨のル・レクチェ、リンゴ、キンカン、柿も相性がいい。
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