【レシピ付き】大阪菊菜と雲子のおろし和え&スッポンおこげあん——『浪速割烹 和亨』杉本 亨さん作
今回から大阪料理会では、3人の担当がそれぞれ「なにわの伝統野菜」を筆頭に、大阪産の野菜を取り入れた料理を発表するスタイルに。宗右衛門町(そうえもんちょう)の『浪速割烹 和亨(わこう)』店主・杉本 亨さんは東住吉区『西野農園』の菊菜を和え物にしました。それだけでは「会員のお腹がいっぱいにならないから(笑)」と、さらに「スッポンおこげあん」を奮発。スッポンだしで炊いたご飯をおこげにするアイデアと、ショウガを素揚げにしてあんかけのアクセントにする一工夫が会員に大好評でした。
※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/
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杉本 亨さん(大阪・宗右衛門町|『浪速割烹 和亨』店主)
1970年生まれ。『浪速割烹 㐂川(きがわ)』で研鑽し、『天神坂上野』の創業メンバーとして活躍。恩師である上野修三氏の薫陶を受けて、1999年に独立。品書きに80種以上の単品料理を揃え、大阪流カウンター割烹としてのスタンスを守り続けている。穏やかな気性だが、探求心は旺盛。柔軟な発想や仕立ての美しさは、大阪料理会でも定評がある。
歯ざわりよく、苦みもない菊菜が美味しすぎたので、シンプルな和え物に
『西野農園』の菊菜は、苦みが優しくて、香りにクセがないんです。さっと茹でて食べると、シャキシャキと歯ざわりがよくて驚きました。これだけ美味しい菊菜を、あれこれ手をかけた料理にするのはもったいないな、と思ったので、ストレートに定番の和え物にしました。
菊菜はシャキッと湯がいて、淡口八方地に浸しただけ。それだけで十分味わい深いです。キノコ類は菊菜の存在感に負けないよう、素焼きして香りを立たせています。これをシンプルに大根おろしと土佐酢で和えて…と思っていたのですが、雲子(タラの白子)を有馬煮風にして加え、ご馳走感を出してみました。
雲子はふわっとした食感になるよう、さっと直煮にして半生くらいに火を通しています。有馬煮にすると山椒の風味が飛んでしまうので、和える直前に自家製の山椒の実の佃煮をのせて盛り合わせました。
根付きで出荷される『西野農園』(大阪市東住吉区)の菊菜。大阪の菊菜は茎に葉が付くのではなく、根元から生えて株になる。
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