大阪料理会

【レシピ付き】ワカメと山菜vol.1ふわふわのワカメ真薯とハマグリ椀

今回の大阪料理会のテーマは、ワカメと山菜。『旬菜 喜いち』の板倉誠司さんは、旬の生ワカメをペーストにし、メレンゲを加えて、ふわふわの真薯を仕立てました。ワカメが主役の椀物なので、吸い地にもワカメの仲間のヒロメを。「広布」と書くほど大きな海藻ならではのシャキシャキ感で、真薯とのコントラストを楽しませます。吸い口のフキノトウのお浸しが鮮烈に香る、春の一椀のレシピをご紹介。


※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/

文:中本由美子 / 撮影:福本 旭

目次

板倉誠司さん(大阪・東大阪『旬菜 喜いち』店主)

1972年、大阪府東大阪市生まれ。調理師専門学校卒業後、大阪府内や奈良の割烹、和食店で修業し、2008年に独立。地元に『旬菜 喜いち』を開く。大阪の郊外で地域のお客様に愛される和食を目指し、親しみやすさの中に独自の工夫を凝らす。その真面目な仕事ぶりは、大阪料理会の会員も認めるところだ。

『旬菜 喜いち』板倉誠司さん作 若布真蒸椀

まさに今が旬の生ワカメを主役にしたお椀です。そのまま使うのはありきたりなので、ペーストにしてみたらどうかな?と思って真薯にしてみました。生ワカメは、これ以上は固まらないというくらい、たっぷりと加えています(笑)。

吸い地のベースは、ハマグリのだしです。カツオ昆布だしと割って味に深みを出しています。ワカメの存在感を強めるため、吸い地にはヒロメを入れました。

ワカメの仲間であるヒロメは、「広布」という文字通り、幅が広い海藻です。大きなものだと1mにもなるとか。和歌山で盛んに養殖されていて、今回はその塩蔵を使っています。

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