大阪料理会

【レシピ付き】ワカメと山菜vol.3ワカメの食感いろいろ三種盛り

磯の香りがダイレクトに伝わる、とろんとしたすり流し。シャキシャキ感に目を瞠る糸切り。軟らかな歯触りの寄せ物。「仕立て方でワカメの食感や風味が変わることを表現したい」という『柏屋 大阪千里山』松尾英明さんは、コゴミやウド、ウルイなど多彩な山菜が彩る春爛漫の三種盛りを披露しました。北寄貝の旨みを生かした乳化地や、鮮やかな香味の蕗の薹味噌、驚くほど持ち味の強い茹で筍など、随所に独自の仕事が利いています。そのロジックを松尾さんが一つ一つ丁寧に語ります。


※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/

文:中本由美子 / 撮影:福本 旭

目次

松尾英明さん(大阪・千里山|『柏屋 大阪千里山』店主)

1962年、大阪府生まれ。関西学院大学を卒業後、滋賀の名料亭『招福楼』で修業。92年、実家の日本料理店『柏屋』料理長に。2021年、龍谷大学大学院の農学研究科修士課程を卒業。23年、農林水産大臣より「料理マスターズ ゴールド賞」、24年に「卓越した技能者(現代の名工)」を受彰。「大阪芽生(めばえ)会」会長、「全日本・食学会」常任理事などを歴任し、「RelationFish株式会社」取締役副社長COOを務める 。「大阪料理会」運営委員として会では様々な提案を行っている。

『柏屋 大阪千里山』松尾英明さん作 若布三種

食材は仕立てによって食感や風味が変わるということを表現したくて、今回はテーマ食材のワカメを、すり流し、糸切り、寄せ物にし、3種の小さな料理を作りました。どの品にも、使い慣れた塩蔵のワカメを使っています。

すり流しには、ウニを射込んだ帆立貝とウルイ、ウドを合わせました。寄せ物は、鯛の松皮造りとコゴミを盛り合わせ、蕗の薹味噌で食べていただきます。糸切りには、北寄貝と、その蒸し汁で仕立てた乳化地を。筍とタラの芽を添え、ピンクペッパーで香りにアクセントを付けています。

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