【レシピ付き】イタリアンシェフに学ぶ麺作り Vol.1卵なし麺編
「蕎麦ではない印象的な麺を、ずっと探していたんです」と京都の日本料理『ひがしやま 司(つかさ)』店主・宮下 司さん。自ら指南役に仰いだのは、京都を代表するイタリアンイノベーティブレストラン『チェンチ』オーナーシェフの坂本 健さん。まずは、小麦粉・水・塩のみで作るごくシンプルな麺の作り方を学びます。
文:川島美保 / 撮影:高見尊裕
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坂本 健さん(京都・神宮丸太町 イタリアンイノベーティブ『チェンチ』オーナーシェフ)
1975年京都生まれ。京都の名イタリアン『イル・パッパラルド』『イル・ギオットーネ』で長年に渡り、オーナー・笹島保弘シェフの薫陶を受け、2014年に独立。和や世界の食材も自由に使うイノベーティブなスタイルは、純粋に美味しさを追い求めた結果。細部までこだわり抜いてスタッフ全員で造り上げたヨーロッパ風のドラマチックな空間と独特の世界観溢れる料理で、京都の食シーンを牽引している。
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宮下 司さん(京都・東山 日本料理『ひがしやま 司』店主)
1985年三重生まれ。『祇園 丸山』『祇園さゝ木』など京都の名立たる日本料理店で計16年修業して和食の基本を学んだ後、2021年11月に独立。気になったものは試さずにはいられない、好奇心の固まり。端正な和の味わいを主軸にしながら、山椒を利かせたキーマカレーや牛肉とエゴマの生春巻など、随所に“らしからぬ”一品を織り交ぜる攻めたコースを展開。独自の路線で固定ファンを着々と増やしている。
和食にも馴染む、風味ある麺
- 宮下 司(以下:宮下)
- 蓮根麺を使った和え麺をコース中盤で出していることもあり、以前から麺作りに興味があったんです。そんな中、『チェンチ』に勤務する中川寛大くんとイベントを行うことになり、試食会で食べた自家製麺が抜群に美味しくて。これで新しい和え麺を作りたい!と思い立ち、恐縮ながらオーナーシェフの坂本さんに直談判してご教授の機会をいただきました。
- 坂本 健(以下:坂本)
- そこまで気に入っていただけたら、作り手として光栄です。あの麺は、かなり独特でしょう? 僕のオリジナルです。
- 宮下:
- 麺だけ食べても美味しくて、ひと口で虜になりました。ある意味、パスタらしくない見た目と食感でしたが、小麦の風味が豊かで、和のソースやつゆにも合いそうだと思ったんです。
これは、パスタマシンを購入してでも作りたいな、と。
- 坂本:
- イメージは“細切り讃岐うどん”です。うどんの配合をみてみたら、「冷製タヤリン」にできるんじゃないか、と思って。乾麺だと味がなかなかのらないですが、これならしっかりソースを和えることができる。材料もレシピもシンプルですが、細かいコツが多いので覚悟してくださいね。
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