和インのマリアージュ

【基本編】山菜×ワインのマリアージュをおさらい

2022.03.07
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連載:和インのマリアージュ

山菜にワインを合わせるポイントをご紹介。白ワインなら、青い香りや複雑なニュアンス、赤ワインなら、“土っぽさ”のある香りや味わいのものを選びましょう。山菜の天ぷらとのマリアージュのコツは、塩をつけるか、天だしをつけるかによっても変わります。

文:阪口 香 / 撮影:Rina、下村亮人、太田恭史

<春の滋味、山菜>

豊かな香りと、独特の苦みや食感を楽しめる山菜。よく知られるもので、味わいの淡い順にコゴミ、タラノ芽、フキノトウなどがあります。早春から出回る栽培ものは比較的苦みも穏やか。山野で自生している天然ものは、香りや苦み、えぐみが強く、春の訪れをより強く感じさせてくれます。手に入れたら、必ずその日のうちに調理し、いただきましょう。

<山菜料理とワインのマリアージュ>

山菜は苦みや渋味がしっかりしたものもありますが、合わせるワインは、どっしりとした重い味わいのものではなく、軽やかなものを選びましょう。
また、ヴァン・ナチュール※は特有の生命力があり、春の香りとよく合います。

基本的には、同じ方向性の香り、味わいのものを選びます。白ワイン・赤ワイン共に山菜に合うものがありますが、食事の始めの方であれば白、終盤なので赤、といったタイミングによって選ぶのもアリです。

※一般的には、ボルドー液を除く薬剤を一切使わず、有機栽培され手摘み収穫したブドウを使用。天然酵母による発酵で、補酸・補糖を行わず、酸化防止のために用いられる亜流酸塩(SO₂)の使用は極少量にとどめたワインのこと。

<山菜に合う、白ワインのブドウ品種とは>

グラスに入れた白ワイン

白ワインなら、山菜と同じように青い香りや味わいを持つ、爽やかな品種。例えば、ソーヴィニヨン・ブランはピッタリです。冷涼な地域で栽培された、ハーブのような香り、味わいのもの。温暖な地域のものはパッションフルーツのようにフルーティーでリッチな味わいのものが多くなり、山菜との相性はそれほど良くはありません。

他にも、干し草や藁(わら)のような、複雑なニュアンスのある白ワインもいいでしょう。クレレットやブールブラン、グリューナー・ヴェルトリーナーなどの品種で、軽快で上品な果実味、酸味のものがオススメです。

<山菜に合う、赤ワインのブドウ品種とは>

グラスに入れた赤ワイン

赤ワインなら、山菜と同じく、香りや味わいに“土っぽさ”がある品種。例えばガメイ。カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローなどのボルドー品種に比べて果実味はほどほどで、春らしい抜け感があり、山菜にうまく寄り添います。
ガメイは、山菜の他にも、春に旬を迎える木ノ芽、菜の花、新ゴボウなど、土っぽく、そして、どこか軽やかな味わいの野菜に寄り添います。この季節、ワインを1本ボトルで選ぶなら、ガメイを選ぶといいでしょう。

<オレンジワインは山菜と相性よし>

赤ワインとオレンジワイン

近年、レストランやワインバーでもよく提供されるようになったオレンジワイン。約8000年も前からジョージアで造られているもので、白ワイン用のブドウを、赤ワインの造り方と同じように、果皮や種子も一緒に醸しており、その色味がオレンジがかっていることからオレンジワインと呼ばれます。白ワインのような爽やかさと、果皮や種子由来の渋味が同居していて、山菜の味わいにピタリとはまります。

<山菜の天ぷらにオススメのワインとは>

山菜の天ぷらとワイン

ワインはもともと、バターやオリーブオイルなど油分と好相性なもの。ですので、山菜を天ぷらにすることでワインとの結びつきもよくなります。天ぷらにビールが合うように、発泡性のスパークリングワインは一般的にもいい組合せとして知られています。

天ぷらで食べる際には塩や天だしを付けていただくので、どちらを付けるかよってワイン選びは変わってきます。セオリーは、塩なら白ワイン、天だしなら赤ワイン。先ほどの白・赤・オレンジのワインをぜひ合わせてみてください。

➡「WA・TO・BI」の連載「和インのマリアージュ」では、和食とワインの相性を検証する記事を掲載。「×山菜の天ぷら。青さ、ほろ苦さと調和させる」という記事では、「和食こそワイン!」という心強い2名の指南役に、山菜の天ぷらに合うワインをご紹介いただいています。

<マリアージュの検証方法>

料理とワインが合うかどうかは、実際に口の中で“混ぜてみる”べしです。料理を口に入れて、2~3回噛んだところでワインを口に含んで、さらに咀嚼。飲み込んだ時に調和していたら、マリアージュしている、ということです。「甘くなった」とか「香りを殺さない」、「旨みがより際立った」というのもいいマリアージュです。日本人の中には、食べ物とお酒を同時に口へ入れることに抵抗がある人が多いのですが、ぜひ、チャレンジしてみてください。

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