日本料理のことば

【レシピ付き】松花堂弁当 Vol.3-炊き合わせとご飯物-

松花堂弁当を構成する煮物とご飯物にも、それぞれに美味しく食べてもらうための仕事があります。今回は、煮物というより、いくつかの料理を取り合わせる炊き合わせの感覚で一枠を構成。盛り込む際には、それぞれを温かい状態に仕上げます。一方、ご飯物は白ご飯でなく、ひと手間加えることで、弁当の楽しみをさらに広げます。「辻󠄀調理師専門学校」の岡本健二先生に教わる松花堂弁当、最終回は、丁寧な下処理と2時間の蒸し煮でほっくりと仕上げる「鰊蒸し煮」と、昆布〆や炙りなどの仕事を重ねた「かます棒寿司」に焦点を当て、煮物とご飯物の仕立て方をご紹介します。

聞き書き:阪口 香 / 料理制作:「辻󠄀調理師専門学校」岡本健二 / 撮影:東谷幸一 / 協力:辻󠄀調理師専門学校

目次


wor2609a_2959料理は、右手前の枠が造り。戻り鰹焼き霜造り、紅葉鯛松皮造り、烏賊そぎ造り、あしらい。右奥の枠が八寸。利久焼き、子芋田楽、きのこ菊花浸し、穴子博多蒸し、鶏笹身月環、海老東寺揚げ、銀杏松葉刺し、酢取り茗荷、丸十蜜煮。左奥の枠が炊き合わせ。蕪含め煮、鰊蒸し煮、菊菜、ニンジン、柚子。左手前の枠がご飯物。栗ご飯、かます棒寿司に、香の物を添えて。

▼「松花堂弁当」の「松花堂」の言葉のはなしはコチラ
▼【レシピ付き】松花堂弁当 Vol.1-その心得と造り-はコチラ
▼【レシピ付き】松花堂弁当 Vol.2-八寸-はコチラ


鰊蒸し煮

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京都の名物料理「にしんそば」でおなじみの身欠きニシン。ニシンの頭や内臓、骨を取り除いて身を乾燥させた干物ですが、そのままでは油が酸化したような臭みがあるので、まずは下処理を丁寧に行うことが大切です。米のとぎ汁に一晩漬けて戻してから洗い、ショウガを入れた水から茹で、さらに水にしっかりとさらして臭みを抜きます。

下処理を終えたニシンは、煮汁、昆布、カツオと共に深型バットに入れ、蒸し器で火を入れます。じっくり2時間、味を含ませることで、身がほっくりと柔らかく仕上がります。蒸し上がったらすぐに取り出さず、そのまま冷ましながら、さらに味をなじませます。

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