【10 月】こんな時、英語でなんと言う?
10月は、食欲の秋。収獲の季節です。キノコやサンマ、日本人にとって特別な存在であるお米や抹茶、そして中秋の名月に食べる里芋など、この時期ならではの食材が豊富に揃います。日本ならではの文化や風習が関係しているため、海外の方にはなじみのないものも多いでしょう。今回は、10月にまつわるさまざまな疑問を『京料理 たか木』の髙木一雄さんに伺い、それらを英語でどう伝えればよいのか教えていただきます。
髙木一雄さん:1972年、大阪生まれ。料理教室を営む母の影響により、料理の道へ。大学在学中に老舗料亭『大和屋』で修業を始め、『京大和』でさらに研鑽。2005年、兵庫・芦屋に『京料理 たか木』をオープンする。バンコクやモルディブの日本料理店の監修や、海外や国内のシェフとのコラボ、商品開発なども積極的に手掛ける。イギリス留学の経験もあり、柔軟で、ワールドワイドな視点の持ち主。
文:奥田眞子
日本のキノコをどう伝える?
-
質問者
- キノコは「和名+mushroom」で通じると聞いたのですが、例外はありますか?また、最近では海外産の松茸もよく流通していますが、日本産が特別に高級であるということは知られているのでしょうか?
-
髙木
- たしかにキノコは「和名+mushroom」で通じますが、エリンギは、その形から一般的に「King oyster mushroom」や「King trumpet mushroom」と言います。
キノコの種類はヨーロッパの方が多い印象ですし、シメジやエリンギ、椎茸は幅広く世界中で食べられています。見た目で何かわかる人がほとんどだと思います。
また松茸に関してですが、僕は今まであまり海外で求められたことがなく、テンションがあがるのは日本人だけだと感じています。
日本では“秋の味覚”として珍重されていますが、海外では松茸に対してそういった概念がありません。だから、もし海外の方に松茸のことを伝えるなら、日本では松茸は良い香りだと捉えられていて、秋を代表する食材として大切にされていることを伝えるといいと思います。「In Japan, Matsutake is an important ingredient of autumn,loved for it’s aroma.」です。
<補足>
香りの強いキノコでいうと、トリュフが世界的に有名です。
フランスやイタリアの子どもたちは「トリュフ」と聞くとテンションが上がって喜びます。これは、トリュフの良い香りや高級食材というイメージがDNAレベルで刷り込まれているから。日本人にとっての松茸と同じような存在かもしれませんね。
この記事は会員限定記事です。
残り:2468文字/全文:3567文字
続きを読むには
無料で30日間お試し※
- 会員限定記事1,000本以上、動画50本以上が見放題
- ブックマーク・コメント機能が使える
- 確かな知識と経験を持つ布陣が指南役
- 調理科学、食材、器など専門性の高い分野もカバー
決済情報のご登録が必要です。初回ご登録の方に限ります。無料期間後は¥990(税込)/月。いつでもキャンセルできます。
フォローして最新情報をチェック!