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【レシピ付き】残暑のお浸しVol.2 東京『蕎麦割烹 倉田』のハーブフルーツトマトと新蓮根の酢浸し

『蕎麦割烹 倉田』で夏の暑い時季に供するのが、清涼感のある「ハーブフルーツトマトと新蓮根の酢浸し」。トマトの持つ酸味と旨みが、濃いめに淹れたダージリンとミントの浸し地と相まって、爽やかな後口を残す一品です。今回は酢炊きした新レンコンをすりおろしにして盛り込み、遊び心をプラス。モチモチした食感が新鮮な、夏にぴったりのお浸しです。

文:瀬川 慧 / 撮影:海老原俊之

目次


東京『蕎麦割烹 倉田』倉田政起さん作 
ハーブフルーツトマトと新蓮根の酢浸し

主人の倉田政起さんは、日本料理人・神谷昌孝氏が手掛ける『神谷』各店などで12年勤め上げた後、2014年に東急目黒線の武蔵小山に『蕎麦割烹 倉田』を開店。週末の昼ともなれば手打ち蕎麦を求めて行列ができる、地元で愛される蕎麦割烹として知られている。
夜の献立は、修業先譲りの寿司や蕎麦を組み合わせた“懐石くずし”。一品料理から締めの蕎麦まで緩急に富んだ料理が繰り出され、お客を飽きさせない。

なかでも夏の暑い時季に人気なのが、今回ご紹介する「ハーブフルーツトマトと新蓮根の酢浸し」。
「浸し地は、昆布だしにダージリンとミントの香りを移したもの。コースではほかの料理にカツオだしを多用しますから、お浸しは違う風味で、かつ淡い味付けに」と倉田さん。フルーツトマトと新レンコンの持ち味が感じられるよう、「美味しくしすぎないのがコツ」だという。

昆布だしにダージリンとミントの香りを移す

料理の合間にさっぱりと食べられるよう、浸し地はスッキリ飲める塩梅に。
昆布だしにダージリンのティーバッグを加えて沸かない程度の火加減で2分ほど煮出し、苦味が出る前に取り出す。火を止めたらさらにミントのティーバッグを加え、すぐに氷水に当てて落としラップをして急冷。清々しいミントの香りを逃がさないためだ。

きっちり冷えたら、レモンの搾り汁を加えて爽やかな酸味をプラスする。注意したいのは、必ず浸し地が完全に冷めてから加えること。熱いうちに加えると汁が濁ってしまうからだ。

「ただ甘いだけでは、トマトのコンポートのようになってしまうので、酸味を加えます。トマト以外では、桃やイチジクなども合うかもしれませんね」。

浸し地にトマトを漬け込んで丸1日経てば、味が染みて食べ頃に。冷蔵庫で保存すれば3~4日はそのまま美味しく食べることができる。あらかじめ仕込んでおけるのも、コース中、スムーズに供せるメリットだ。

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