北鎌倉『心与(みよ)』7月の献立の立て方【中編】料理内容
「何よりも、北鎌倉の風土、素材を感じていただきたい」とユーゴ・ペレ=ガリックスさんが話す通り、鎌倉の夏野菜、夏の魚をストレートに味わうことができる7月の献立です。ただし時折、レモンバーベナやアニスシードといったハーブやスパイスの風味が入り、フッと「和の定番」から外れる瞬間があるのが印象的。素材一つずつの性質を丁寧に掬いあげ、温度、風味、食感でリズムを描きながらまとめるユーゴさんの手腕が光ります。
ユーゴ・ペレ=ガリックスさん:1990年フランス中部・ドローヌ地方生まれ。ティエリー・マルクス氏のもとなどでキャリアを積み、2015年来日。京都『菊乃井 本店』での2年間を経て、2017年に東京・銀座のフランス料理店『エスキス』へ。料理長を勤めた後、2024年開業の西麻布『氣分』で料理長を務め、翌年ミシュラン1つ星を獲得。2026年6月、妻で女将の古本ゆきね氏と、神奈川・北鎌倉に『心与(みよ)』を開業。鎌倉の風土を表現する懐石料理に取り組む。
先付――さざえ ビーツ コリンキー 甘酢黒胡麻和え 河内晩柑 ミョウガ
先付けの、サザエ、ビーツ、コリンキー、河内晩柑の、甘酢味の黒胡麻和え。和え衣にはサザエの肝が入る。古伊万里の青に、ビーツの紅色が映える。
薄切りしてから葛粉を打ち、軽く湯通ししたサザエを、E.V.オリーブオイル、ショウガの搾り汁で和える。さらに、ビーツ、コリンキーそれぞれのぬか漬けを薄切りにし、甘酢、サザエの肝、黒ゴマの衣で和え、塩で味を調える。小さく切った河内晩柑の果肉、皮を混ぜ合わせて器に盛り、ミョウガの薄切りをのせる。
サザエで夏らしさを伝えるコース最初の一品。肝の苦味、甘酢と河内晩柑2種類の酸味で奥行きを出す。サザエと野菜の食感の対比も心地よい、コクがありながら爽やかな味わい。
続きを読むには
無料で30日間お試し※
- 会員限定記事1,000本以上、動画50本以上が見放題
- ブックマーク・コメント機能が使える
- 確かな知識と経験を持つ布陣が指南役
- 調理科学、食材、器など専門性の高い分野もカバー
決済情報のご登録が必要です。初回ご登録の方に限ります。無料期間後は¥990(税込)/月。いつでもキャンセルできます。
フォローして最新情報をチェック!
