【レシピ付き】キンコ(干しナマコ)の古い仕事と、モダンな仕立て
鬼の金棒に似ていることから、節分のある2月の料理に用いられることの多いキンコ。高級で希少な食材とあって扱ったことのない会員が多く、『柏屋 大阪北新地』料理長の髙橋 淳さんは昔ながらの戻し方を丁寧に解説。「香港で出合ったイノベーティブ中華をヒントに」ウニ真薯(しんじょ)を射込んだ一品を披露しました。くにゅっホロッとした繊細な食感、上品でモダンな味わいを際立たせる名脇役は、ショウガ。その計算された切り方にも、ご注目を。
※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/
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髙橋 淳さん(大阪・北新地|『柏屋 大阪北新地』料理長)
1976年、大阪府摂津市生まれ。「辻󠄀調理師専門学校」卒業後、料亭『柏屋 大阪千里山』に入る。35歳で同店の料理長となり、39歳の時、香港店を任される。海外での貴重な経験を経て、2022年6月、『柏屋 大阪北新地』料理長に就任。「日本ならではの四季の風景を料理で表現したい」という信条を大切に、日々カウンターに立つ。大阪料理会には23年から参加。
『柏屋 大阪北新地』髙橋 淳さん作 キンコ雲丹真蒸射込み
1月のコースでキンコの一品をお出ししていたのですが、この干しナマコがとても上質なものでして。北海道の南西部、渡島(おしま)半島の檜山(ひやま)で手採りしてボイルし、1カ月もかけて丁寧に乾燥させていて、ツノがきれいで形も整っています。
「檜山海参(ヒヤマハイシェン)」は、イボアシの突起に覆われたような姿のよさに定評がある高級干しナマコ。水戻しの後も肉厚で身崩れせず、弾力のある食感が保たれる。
キンコは鬼が持つ金棒に姿がよく似ているので、2月の節分の食材としてもお馴染みですね。まだまだ寒い時期ですので、温かい料理がいいかなと思って、ウニ入りの真薯地を射込んで、蒸してから煮浸しにしています。とはいえ、節分を過ぎると立春なので、春の訪れを感じさせる菜の花と、まさに今が旬の黄ニラを添えて仕上げました。
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