【レシピ付き】京都『割烹しなとみ』の甘エビの昆布締め 煎り酒がけ
昆布締めして旨みを増した甘エビに、キンと冷やしたお手製の煎り酒をかけたら出来上がり。伝統的な仕事を大切にする京都『割烹しなとみ』の高橋集一さんが、冷酒によく合う乙な酒肴を教えてくれました。
「シンプルな料理が多いから、食材や調味料の味が真っ直ぐ出る。どうしたら主役の食材をより輝かせることができるかを軸に、色々と仕込んでいますね」と店主の高橋集一さん。
昔ながらの手仕事を大切にする師匠の下で和食を学び、自分なりの美味しさを追求するなか、雑煮に使う丸餅や梅干しなどは自然と自家製に。約50品揃える単品料理のうち1品にしか使わないものも多いそうだが、自身が目指す美味しさのためにはまるで苦でないと微笑む。見た目は素朴ながらどの料理にも心惹かれる引力があるのは、きっとその実直な想いゆえだろう。
煎り酒で魚介の味と身を締める
今回披露してくれたのは、数々仕込んでいるもののひとつ、煎り酒を使ったお造りだ。煎り酒とは、日本酒に梅干しやカツオ節、昆布などを加えて作る、古くは室町時代から愛されてきた万能調味料。醤油が普及するにつれ姿を消してしまったが、「醤油よりも塩分控えめで、梅の酸味が利いていてさっぱりとした味わい。素材の風味を感じられるので、造り醤油替わりに良いんです」と集一さん。
「まろやかな塩気が重要」と、梅干しは塩分濃度15%前後で漬けた自家製を使用。昆布はだしを引くものと同様にクリアな旨みの利尻昆布を使い、カツオ節はあえて本枯節の血合いが入ったものを選び、適度に複雑味のある味に導く。
加えて、その使い方が重要。横に添えるのでなく、しっかり冷やしておいて提供直前にかけるのだ。「冷やすことで塩味が立って味が締まると共に、お造りの身もキュッと締まります」。このちょっとしたひと技で味が変わるから侮れない。
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