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【レシピ付き】洗いVol.2 大阪『日本料理 楽心』

2022.06.15
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大阪・福島にある『日本料理 楽心』店主の片山心太郎さんは、ある挑戦に出ました。「関西の日本料理店がこの時季、必ず提供する“鱧”を、湯引きではなくあえて洗いにしよう」。鱧は骨切りをせず、薄いそぎ造りに。梅酢と蜂蜜で風味づけした氷水で洗うという発想。「鱧そのものの味と香りを閉じ込めたまま、梅肉に通ずるほんのり甘酸っぱいニュアンスを」。淡泊な鱧の味わいを引き立たせる、洗いのテクニックをご覧ください。

文:船井香緒里 / 撮影:東谷幸一

大阪・福島『日本料理 楽心』片山心太郎さん作
梅じそ風味の鱧洗い

日本料理の伝統を重んじながら、枠に捉われない発想力をもって妙味を楽しませる片山さん。「洗い」に対しても然(しか)りである。曰く「そもそも洗いとは、活魚の生臭さや余計な脂肪分を抜き、さっぱりと食べさせる調理法。ですが、今はいい魚が手に入りますし、ネガティブな理由ではなく、淡泊な味わいの“鱧”にこそ合う洗いがあるのでは?」。かくして、今回の手法に辿り着いた。

鱧は真空状態で皮霜にし、旨みを保持させる

活け締めの鱧は、沼島の釣りもの。程よく脂がのった800〜900gのものを好んで使うという。鱧を腹開きにしたなら、中骨を取り除き、背ビレと尻ビレを切り落とす。「ここまでは通常のおろし方に則っています」。
そこから、中骨がついていた場所の下にある小骨を、皮ギリギリの箇所まですき取ることで、仕上がりの舌触りや食感に歴然な違いが出るという。そして、「洗いにすることで生まれる、皮と身の食感の心地よさを楽しんでほしいから」と、まずは真空調理器で空気を抜き、皮目だけ熱湯をかけ、均等に熱を通す。あえて真空にする理由は、「淡泊な鱧が水っぽくならないように。鱧をおろした後、洗いの工程までは、水分に一切触れさせません」。皮の部分だけに熱を通し、真空のまま氷水に落とした。

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