大阪料理会

【レシピ付き】春のいろどり 若ゴボウ風味——『和楽 せき根』関根文幸さん作

ガラスの器には14種の旬の野菜・山菜が盛り込まれ、まさに春爛漫。魚介でご馳走感を添えた酢の物です。「若ゴボウを丸ごと使って、味の要(かなめ)にしました」と『和楽 せき根』の関根文幸さん。根はゴボウ酢、茎は八方地と攪拌してジュレに仕立て、アクの強い葉は乾燥させてパウダーに。会員が関心を寄せた、三種三様の若ゴボウ。どれも優しい風味で、多種多彩な具材の持ち味を立たせています。

※大阪料理会 公式サイトhttps://osakaryourikai.com/

聞き書き:中本由美子 / 撮影:福本 旭
関根文幸さん(大阪・平野|『和楽せき根』店主)

1963年、茨城県生まれ。辻󠄀調理師専門学校を卒業後、同校に日本料理教員として5年勤務する。2001年に独立し、『和楽せき根』を開店。接待や会食ではなく、ファミリーをターゲットに、安心感ある定番の和食を大切にしたリーズナブルなコースを楽しませる。「大阪料理会は新しい手法や食材に出合えるので刺激を受けてます」。

若ゴボウの根を合わせ酢に、茎はジュレに、葉はパウダーにしてみました

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3月頃から旬を迎える大阪の八尾で作られる若ゴボウ(葉ゴボウ)を使って、何か一品仕立ててみようと考えました。若ゴボウは、シャキシャキとした茎を楽しむ野菜ですが、根も葉も食べられます。今回は丸ごと使って酢の物を作りました。

ゴボウと酢は相性がいいので、一番風味が強い根をゴボウ酢にしてみました。塩茹でして三杯酢と合わせ、他の野菜や山菜と絡みやすいよう、パールアガーを加えてゼリー状にしています。

ゴボウ酢は茎でも作ってみたのですが、酢と合わせて置いておくと、変色してしまって…。そこで、八方地と合わせたジュレにすることにしました。これを器の底に敷いています。

葉はアクが強くて、そのままでは食べられないので、灰汁(植物を燃やした灰を水に浸し、しばらく置いた上澄み)で湯がいて、一晩水にさらしています。これをザルに広げ、天日で干して乾燥させてパウダーにしました。青汁みたいな独特の風味になるんですよ。

テーマを「春のいろどり」としたので、この時季の山菜や野菜をふんだんに使っています。そこに、タイラギやホタルイカなど旬の魚介を添えて、ご馳走感もプラス。張り切っていろいろ盛り込みすぎて、器に対してちょっと窮屈になってしまったのですが…(笑)。店でお出しする時は、野菜や山菜は6~7種くらいでいいと思います。

osa0026-3c14種もの野菜・山菜を盛り込んだ一品に、「これだけ素材を使ってしまうと、コースが組み立てにくいのでは?」「逆にこのバラエティー豊かなのが面白い!」と会員の意見が分かれた。「もう少し若ゴボウの風味が立っているといいと思う。例えば、ゴボウの茹で汁を煮詰めてゴボウ酢に使っても良かったのでは?」と、ベテラン会員がアドバイスする一幕も。

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