6月の献立づくりに役立つWATOBI記事|鮎・鱧・冷製・夏越の祓・献立会議
春から夏へと移ろう6月。鮎や鱧が登場し、ナスなどの夏野菜も存在感を増してきます。一方で、梅雨ならではの湿度や気温の上昇を踏まえ、献立には“軽やかさ”や“涼感”も求められる時季です。鮎や鱧を王道で見せるのか、ひと捻り加えるのか。冷製料理や酢の物、さらには、ガラス器や設えなどで、季節をどう映すのか。そこで今回は、6月の献立づくりに役立つWATOBIの記事を特集。レシピはもちろん、調理科学や献立会議まで、初夏の献立設計に生かせる記事をまとめました。
鮎で、“初夏の香り”を表現する
6月を代表する魚と言えば、やはり鮎。香ばしく焼けた頭、青々とした香り、ほろ苦い内臓——王道の塩焼きももちろんいいですが、寿司や雑炊、そうめんなど、さまざまに展開し、新味を感じさせることもできます。
鮎の調理の基本を、動画で学ぶ

解禁直後ならではの小ぶりな鮎を生かした「背越し」。骨ごと細かく刻むことで生まれる独特の食感と、鮎特有の青々とした香りが魅力です。
また、鮎料理の基本でありながら、最も技術の差が表れるのが塩焼き。焼きムラを防ぎながら、ヒレや尾まで香ばしく美味しく焼き上げる技術を、動画で学ぶことができます。
▼大阪『さか本』の「鮎の背越し」と「鮎の塩焼き」
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▼【プロ向け】奈良県の天川(てんかわ)村で、鮎を学ぶ
調理次第で、展開自在。鮎のアレンジ料理
鮎は、意外にもさまざまな仕立てに展開できる食材です。寿司、ぞうすい、夏野菜との和え物、そうめんと掛け合わせた料理など、鮎特有の香りやほろ苦さ、旨みを生かし、異なるかたちへと落とし込めます。酢飯にワタ付きの青柚子を合わせて香りや苦みを加えたり、だしの中に滋味を溶け込ませたり、みずみずしい野菜や涼感のある麺と組み合わせたり。それぞれから、鮎という素材の懐深さと、料理人それぞれの発想が感じられます。
▼京都『ユキフラン佐藤』の鮎寿司
▼東京『たでの葉』の鮎ぞうすい
▼大阪『和食とお酒 蒼』の鮎で和えた水茄子とキュウリ
▼東京『荒木町 きんつぎ』の鮎そうめん
▼東京『銀座 小十』の稚鮎素麺

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▼ワイン×鮎の塩焼き。香ばしい頭、苦みの内臓、青い香りの身。マリアージュのポイントでワイン選びも多彩に

鱧料理の可能性を広げる
まずは鱧料理の基本技術を学ぶ

京都・大阪の夏を象徴する食材・鱧。落とし、焼霜、椀物、寄せ物――。技術によって食感も味わいも大きく変わる食材だからこそ、捌きや骨切り、火入れの理解が欠かせません。
こちらは、鱧料理の基本技術を学べるシリーズ。骨切りや庖丁の入れ方など、基礎を見直したい時にも最適です。
▼鱧(はも)の捌き方を京都『祇園 川上』に学ぶ
▼鱧(はも)の骨切りを京都『祇園 川上』に学ぶ
▼鱧の湯引き(落とし)を京都『祇園 川上』に学ぶ
“鱧の造り”の新しい一面を表現できる
造りとしての鱧の可能性を広げる動画記事。温度感や食感の演出に注目です。
▼皮をすき取り、蕩ける舌触りに!「生鱧の造り」
▼漏斗(じょうご)を使った驚きの炙り技!「鱧焼霜の薄造り」
鱧料理の王道からアレンジまで
王道の鱧椀の最高峰。どんな鱧を、どのように仕立てるのか。そのすべてに理由があります。「美味しさ」を極めた技術が凝縮されています。

淡泊な鱧の味わいを引き立たせる、“洗い”のテクニックを公開。鱧は骨切りをせず、薄いそぎ造りに。梅酢と蜂蜜で風味づけした氷水で洗い、鱧の新味を引き出しました。

鱧は身だけでなく、卵や浮き袋など副産物も魅力。素材を使い切る発想にも注目です。
▼【動画レシピ付き】浮き袋のゼラチン質で寄せる「鱧の子煮こごり」
▼大阪『燗の美穂』の鱧の卵のゼリー寄せ
▼上野修三の「卵も皮も、骨まで使い切る“始末がいい”鱧づくし」
合わせて読みたい:
▼ワイン×鱧の落とし。身の旨みか漬けダレに同調させる
▼鱧(はも)の旬や目利きを担ぎに学ぶ
冷製料理と酢の物で、“涼感”を演出
気温も湿度も上がる6月は、冷製料理や酢の物が献立の印象を左右します。ただ冷たいだけではなく、酸味や香り、食感でどう軽やかさを演出するかが重要です。
▼京都『祇園もりわき』の鱧のオリーブ素麺
▼東京『日本料理 若林』のアズキハタの洗いと野菜の冷やし鉢
▼京都『日本料理と日本酒 惠史』のハモと鷹峯トマト、トウモロコシの炙り パイナップル酢と土佐酢のジュレがけ
▼大阪『弧柳 継心』の真子鰈の鳴門巻き 梅肉酢味噌かけ
▼東京『てのしま』の小鯛のレモンいりこ酢味噌

調理の幅が広い、ナス料理
食べ応えがあり、いろんな調味にも向くナス。焼く、揚げる、冷やす、すり流す。調理法次第で印象が大きく変わる食材です。
▼京都『料理 りはく』の焼きナス辛子和え
▼大阪『干物屋 陽』のナスの揚げ浸し 麻婆風
▼神戸『野菜居酒屋 いたぎ家』の鯵と焼きナスのなめろう
<水ナス>
▼大阪『島之内 一陽』の水なすとフルーツのサラダ
▼つるんとした食感が面白い「水茄子まんじゅう」
<丸ナス>
▼東京『多仁本』の賀茂茄子と鴨ロースの冷たい炊き合わせ
▼京都『炭火割烹 いふき』のナスの共地あんかけ
▼京都『瓢亭』の田楽 木ノ芽味噌&冷やし茄子田楽 南瓜味噌

合わせて読みたい:
▼翡翠ナスを色よく仕上げるコツは?【前編】
▼翡翠ナスを色よく仕上げるコツは?【後編】
6月を映す、歳時を取り入れて
旧暦6月1日は、氷室(ひむろ)の節会(せちえ)。また、6月末の「夏越の祓」は、半年の穢れを祓い、残り半年の無病息災を願う節目。料理だけでなく、器や設えでも季節感を映したい時季です。
▼京都『飯田』の「氷室の節会は、涼やかに」
▼大阪『本湖月』の「夏越の習わしを映した水無月のうつわと仕立て」
▼水無月【みなづき】─レシピ付き

調理科学から“夏の料理”を理解する
夏の料理では、「温度」や「食感」が重要になります。経験則だけでなく、科学的な視点から理解することで、より、効果的な調理が行えます。
まずは、“洗い”によって魚に何が起こるのか。温度変化や身質への影響を掘り下げます。
▼“洗い”の意外な効果とは?
鱧の火入れを多角的に検証。食感や温度感のコントロールに役立ちます。
▼鱧の湯引きの考察vol.1皮をいかに柔らかくするか?
▼鱧の湯引きの考察vol.2食感のコントロール
▼鱧の湯引きの考察vol.3温かく供する極意
▼油による鱧の火入れ
▼鱧の焼き霜の可能性
酸味をどう設計するか。酢の物や冷製料理を組み込む6月だからこそ、押さえておきたい内容です。
▼新しい酸味vol.1代表的な4種の酸を知る
▼新しい酸味vol.2揮発性と香り成分
▼新しい酸味vol.3乳酸発酵
▼新しい酸味vol.4酸味の錯覚

京都『衹園さゝ木』6月の献立会議・試食会
京都『衹園さゝ木』の「献立会議」では、大将・佐々木 浩さんと調理スタッフが共にアイデアを出し合い、献立を組み立てていきます。弟子からの意見を受け取った佐々木さんが、経験値を掛け合わせて一本のコースに。そこには『さゝ木』イズムが宿っています。
また、「試食会」では、すべての料理をスタッフが試食し、忌憚ない意見をぶつけ、ブラッシュアップ。最終的に、お客に提供できるところまで完成させます。
料理だけでなく、献立全体の設計思想、そして店主と弟子の関係性が伺える人気シリーズです。
▼『衹園さゝ木』6月の献立会議【前編】
▼『衹園さゝ木』6月の献立会議【後編】
▼【動画】『衹園さゝ木』6月の試食会[2025]

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