箸休め WA・TO・BIこぼれ話

香味油を使ったラーメン

文・撮影:阪口 香

3/28、31に配信した「プロ×プロ料理塾」。大阪『京町料理 みつや』の松村知典さんが、京都『VELROSIER(ベルロオジエ)』の岩崎祐司シェフから、効果的な油の使い方を学びました。Vol.1で紹介した「香味油」、つまりフレーバーオイルは、香り付けや、魚の保水性を保つためにも使える優れモノ…というお話。

取材後、岩崎シェフから「『ROKU』でお昼食べていきませんか?」とお誘いいただきました。『ROKU』とは、『VELROSIER』の隣にある、岩崎シェフプロデュースの鴨だしラーメンの店。そこでいただいたのが、この「山椒鴨白湯(パイタン)麺」(1000円)です。

京鴨のガラをメインに、6~7時間煮込んで清湯(チンタン)を取り、地鶏のガラから取った白湯と合わせます。かえしは使わず、魚醤のいしるとチャーシューを炊いた時のタレ、そして塩で塩梅。トッピングには鴨ミンチやチャーシュー、干し椎茸などを豆板醤や甜麺醤などで炒めた肉味噌、九条ネギ、モヤシなど。そこに、加水率低めの、コシのある細麺がたゆたいます。

ここに欠かせないのが、今回学んだ香味油。一つは「鶏油(チーユ)」と同じ作り方をした鴨油。もう一つは山椒油です。
山椒油は、中国の花椒(ホアジャオ)を使用。大豆白絞油にネギ、玉ネギ、ニンニク、ショウガを加えて火にかけ、カリッカリになるまで熱し、香りを移します。その香味類を引き上げた油を、花椒が入った寸胴へと注ぎ、そのまま1週間放置。ビリッと刺激のある山椒油の完成です。

2つの香味油を落としたラーメンは、本編で「しっかり火を入れることで香りを抽出できる」と言っていたように鮮烈な香り。深いコクがありながらも油っぽさは皆無で、スッキリと味わえました。
お近くに行った際には、ぜひお立ち寄りください。

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