【レシピ付き】“家庭的でない”素材選びと味づくり。大阪『食堂 みづ木』の桜海老のおから
「食堂」という敷居の低さながら、一本芯の通った酒肴を揃える『食堂 みづ木』。昔ながらの家庭の味「おから」も家のそれとは一線を画す味わいに仕立てます。おからを炒める際に水切りした絹豆腐を加えて、なめらかな舌触りに。椎茸旨煮の奥深いコクと桜海老の香りが、否応なしに酒を呼びます。
『食堂 みづ木』の店主・木村瑞希さんは、大阪の人気割烹『西天満 中村』でキャリアを積んだ実力派。だけど「気楽に立ち寄っていただきたいから“食堂”。私が好きなものだけを出しています」という肩の力の抜け加減が心地よい。
品書きにはポテサラやおひたし、肝旨煮やだし巻きなど、馴染みのある惣菜もちらほら。だけど、ひとつだけ譲れないことがあるという。「家でも馴染みのある料理だけど、“家っぽくない”素材使いと味づくりを心がけています」と木村さんはにっこり微笑む。
今回、教えていただく「おから」もしかり。主となる具材は、椎茸旨煮と今が旬の新ゴボウ、以上。「どうしても家庭的になるから」とニンジンや油揚げは入れない。
提供時には、器におからを盛って、別で仕込んだ桜海老をのせるだけ。丁寧な仕込みで、スピード感抜群の“店の味”が楽しめる。
具の切り方に一工夫
おからの具の椎茸は干し椎茸ではなく生椎茸で旨煮にし、旨みは強すぎず、柔らかな食感に仕上げる。「煮汁は調理の仕上げに用いるため、残しておきます」と木村さん。
一方の新ゴボウは「笹がきにしても良いのですが、より繊細な食感にしたいから」と千切りに。椎茸もできるだけ細く切り、見た目の美しさと噛んだときの質感を大切にする。
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