日本料理のことば

【レシピ付き】穴子けんちん蒸し

せん切りにした野菜や豆腐などを炒め、湯葉や薄焼き玉子などで巻いて蒸した「けんちん蒸し」。今回、「辻󠄀調理師専門学校」竹本正勝先生が教えてくださったのは、豆腐と卵に野菜を合わせた生地を煮穴子で巻いて蒸した一品です。生地の火入れに注意すると、一体感があり、ほわほわ、とした優しい食感に仕上がります。

聞き書き:阪口 香 / 料理制作:「辻󠄀調理師専門学校」竹本正勝
撮影:東谷幸一 / 協力:辻󠄀調理師専門学校

目次


けんちん生地の火入れが肝!

今回は「けんちん」の中でも、具を豆腐生地と合わせ、煮穴子で巻いて蒸したけんちん蒸しをご紹介します。

巻く魚は、ある程度長さがあるものを選びましょう。蒲焼き鰻で巻いてもいいし、タチウオのおろし身で巻くのもきっとおいしいです。蒸し上がりを炙ってもいいですね。
蒸す場合はにおいが強い魚は避け、蒸し魚に向く魚なら何でも合いますよ。

具は金時ニンジンと椎茸、絹サヤ。赤や緑色が玉子生地に映えますし、それぞれ食感や風味が豊かです。

調理で気を付けていただきたいのは、けんちん生地を作る際の火入れ。今回は豆腐に卵を加え、優しい食感の生地に仕上げます。
まず鍋で油を熱したら、水切りしてほぐした豆腐を入れ、表面の水分が飛ぶくらいしっかり炒めます。せん切りにした具を加えてサッと炒めたら、一旦火から外して調味料と2/3量の卵を加え、再び火にかけて半熟程度で火から外します。この際、火を入れすぎると豆腐との結着が悪くなってしまうので注意しましょう。残りの1/3量の卵を加えたら全体を混ぜ合わせ、鍋の予熱で温めます。最終的には蒸して仕上げるので、完全に火が入っていなくて大丈夫。生地の一体感を目指して、火入れします。

煮穴子で巻いて蒸し、銀あんをかけたら完成。ツヤッとした照りが食欲をそそりますし、すりおろしたワサビを溶き絡めながら食べると味わいのアクセントになります。

▼「けんちん」の言葉のはなしはコチラ

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