【レシピ付き】雑煮Vol.2 潮仕立雑煮
「辻󠄀調理師専門学校」竹本正勝先生に教えていただく雑煮レシピの3品目。甘鯛に伊勢エビ、カラスミ餅を椀種にした、贅を尽くした潮仕立てです。旨みがのった甘鯛の身の上には、細かく裂いた伊勢エビ。ふわりと盛った上に金粉をのせ、正月らしい雑煮に仕立てていただきました。
撮影:東谷幸一 / 協力:辻󠄀調理師専門学校
豪華食材を生かし切る、潮仕立雑煮
お正月の雑煮として、豪華な一椀をご紹介します。
使うのは甘鯛と伊勢エビ、餅にはカラスミを挟みます。吸地は上品でいて、しっかりとした旨みを引き出した甘鯛の潮仕立て。具やだしがそれぞれ生きる下準備が肝要です。
甘鯛の身は塩をして余計な水分を抜いたら、水でふやかした昆布の上に置いて蒸し、軽く旨みをのせます。
潮汁はアラの臭みをしっかり抜いてからだしを取りましょう。甘鯛の頭と中骨に塩をして90分おき、霜降り後、水に落としてぬめりや血液を丁寧に洗い落とします。
水・爪昆布と共に鍋に入れたらアクを取りながら煮て、甘鯛の頭に火が通り、目玉が完全に白くなったら引き上げて濾します。甘鯛は脂がしっかりしているので、煮立たせるとだしがにごるので気を付けてください。
伊勢エビはアクが強く、中途半端に茹でてしまうと時間と共に黒ずんできます。しっかり茹でて、冷ましたら表面の赤い薄皮(筋肉)を剥き、細かくほぐして白髪伊勢エビにします。ブリン、とした身もいいですが、ふわふわとした食感、旨みの広がりはまた別もの。お正月の椀なので、白髪に見立てて長寿への願いも込めています。甘鯛の身の上にのせ、さらに金粉をのせたら、一層おめでたい風情になります。
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