9月の献立づくりに役立つWATOBI記事|重陽の節句・中秋の名月・里芋(子芋)・レンコン・サンマ【保存版】
厳しい暑さが少しずつ和らぎ、秋の気配が感じられる9月。日本料理では、五節句のひとつ「重陽の節句」や「中秋の名月」といった歳時を取り入れながら、里芋やレンコン、サンマなど旬食材で季節感を表現する時季です。WATOBIでは、料理人の献立づくりに役立つレシピや技術はもちろん、歳時の意味や設え、人気料理店ならではの発想まで数多く紹介してきました。今回は、9月の献立づくりに役立つ記事をテーマ別にご紹介します。
「重陽の節句」のもてなしを、大阪『柏屋』に学ぶ
撮影:ハリー中西
9月9日の「重陽の節句」は、五節句を締めくくる大切な節目。「菊の節句」とも呼ばれ、不老長寿を願う風習が今も受け継がれています。とはいえ、実際に取り入れる機会は少なく、菊花を添える以外の表現に悩む人も多いのではないでしょうか。
大阪『柏屋』では、菊をテーマにした「菊尽くし」のコースを毎年提供。器や掛軸、茶道具、室礼から料理まで、一貫した世界観で重陽の節句を表現しています。菊が持つ歴史や意味を踏まえながら、料理へどう落とし込むのか。その考え方は、9月の献立づくりに大いに参考になるはずです。
▼「重陽のもてなし」を学ぶ☞
大阪『柏屋』流、重陽のもてなし Vol.1 器・設え編(2022.09.16配信)
大阪『柏屋』流、重陽のもてなし Vol.2 料理編(2022.09.17配信)
菊を器や料理でどう表現するのか。日本料理ならではの季節の演出を、松尾英明さんの丁寧な解説とともにご覧ください。
中秋の名月を、料理や器、設えで演出
撮影:竹中稔彦
旧暦8月15日の「中秋の名月」。新暦2026年は9月25日にあたります。月をテーマにした献立や器使いで、初秋ならではの風情を表現できる季節です。
大阪『本湖月』では、琵琶を模した向付や北大路魯山人の名作「日月椀」を用い、月を愛でる文化を料理へと昇華。京都『飯田』でも、中秋の名月に込められた意味や趣向を紹介しています。料理だけでなく、器や設えまで含めて季節感を伝えるヒントが詰まっています。
▼「中秋の名月」を深掘りする☞
『本湖月』うつわ十二カ月「初秋の訪れを感じる『月』のもてなし」(2021.09.08配信)
『飯田』の美学「長月は月見の風情で」(2021.09.10配信)
名月の風景をどのように一皿へ映し出すのか。名店ならではの器選びや発想を、献立づくりの参考にしてください。
旬を迎える里芋で秋らしい一品を
撮影:東谷幸一
「芋名月」とも呼ばれる十五夜に欠かせない里芋。煮物はもちろん、揚げ物や和え物など、料理人の工夫が光る食材です。
WATOBIでは、衣被(きぬかつぎ)や白煮、ウニを忍ばせた子芋料理、料理屋らしいポテトサラダなど、多彩なレシピを紹介。さらに、大阪料理会で披露された月見団子見立ての揚物四種も、9月ならではの一皿です。
▼レシピはコチラ☞
里芋・小芋(子芋)の人気レシピ(2025.09.02配信)
定番の煮物だけではない、里芋の新たな魅力を引き出すレシピが満載です。
動画で学ぶ、レンコンレシピ
撮影:福本 旭
シャキシャキ、ほっくり、もっちり。火入れや調理法によって表情を大きく変えるレンコンは、秋から冬にかけて存在感を増す食材です。
大阪・北新地『さか本』の元大将・坂本靖彦が披露してくださったのは、練らずに蒸す蓮根まんじゅうをはじめ、牡蛎衣揚げや車海老とのはさみ揚げ、新レンコンの白酢和えなど、素材の持ち味を最大限に生かす技法。動画で工程を詳しく学べます。
▼動画レシピはコチラ☞
持ち味を閉じ込める“練らない”「蓮根まんじゅう」(2021.10.14配信)
レンコンに牡蛎入りの衣をのせた「蓮根牡蛎衣揚げ」(2022.11.07配信)
食感の三重奏を楽しませる「車海老と蓮根はさみ揚げ」(2023.08.03配信)
食感のコントラスト鮮やかな「新蓮根と海老の白酢和え」(2024.08.12配信)
レンコンの風味や食感を引き出すプロの技を、動画とともにじっくりご覧ください。
サンマで秋の訪れを伝える
撮影:綿貫淳弥
秋を代表する魚、サンマ。塩焼きが定番ですが、さらに特別なものへと高める工夫があります。
東京『銀座 矢部』(現在は『花園町 矢部』で営業)の名物「骨なし秋刀魚の塩焼き」は、小骨をすべて取り除き、内臓を丁寧に掃除して詰め直すという手の込んだ一品。ワタ本来の旨みまで味わえる、まさにプロならではの仕事です。サンマの目利きから庖丁技術まで詳しく紹介しています。
▼レシピはコチラ☞
骨なし秋刀魚の塩焼き(2023.11.07配信)
人気割烹に学ぶ、9月の献立の立て方
撮影:高見尊裕
9月の献立をどう組み立て、お客に提供できるところまでもっていくのか。
『衹園さゝ木』の「献立会議」では、大将・佐々木 浩さんと調理スタッフが共にアイデアを出し合い、献立を組み立てます。弟子からの意見を受け取った佐々木さんが、経験値を掛け合わせて一本のコースに。そこには『さゝ木』イズムが宿っています。
また、「試食会」では、すべての料理をスタッフが試食し、忌憚ない意見をぶつけ、ブラッシュアップ。最終的に、お客に提供できるところまで完成させます。
料理だけでなく、献立全体の設計思想、そして店主と弟子の関係性が伺える人気シリーズです。
▼こちらもおすすめ☞
『衹園さゝ木』2025年9月の献立会議【前編】
『衹園さゝ木』2025年9月の献立会議【後編】
【動画】『衹園さゝ木』9月の試食会[2025]
人気料理店がどのように季節を読み解き、一つのコースへ昇華していくのか。その思考過程は、献立づくりの大きなヒントになります。
9月は、重陽の節句や中秋の名月といった日本ならではの歳時があり、里芋やレンコン、サンマなど秋の味覚も出始める、献立づくりが楽しい季節です。
WATOBIでは、今回ご紹介した記事以外にも、プロならではのレシピや技術、献立づくりの考え方を数多く掲載しています。季節感あふれる一皿やコースづくりのヒントとして、ぜひ日々の献立づくりにお役立てください。
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